私が卒業した大学院 MBAで現役+卒業生対象で勉強会があった。
ゲストスピーカーは、
前経済産業省 事務次官 松永和夫氏
テーマは
「日本経済の現状と成長戦略」
1.日本経済、世界経済の当面の先行き
2.長期停滞を続けてきた日本経済
3.「産業構造ビジョン2010」について
4.「産業構造ビジョン2010」残された課題と新たな課題
5.日本経済の成長フロンティア
の5項目で講義は進んだ。
マクロの話からミクロまで話は進み、日本経済全体を捉えた解説をしていただいた。
私が気に留めた部分は・・・
国内の潜在需要の掘り起こしの重要性について
人口減少・少子高齢化社会では、元気な高齢者や働く女性向けの新たな製品・サービスなど、新たな潜在需要が拡大。イノベーションによってこうした潜在需要を掘り起こし、ヘルスケアなど新たな内需型産業を拡大することが必要。
歴史上では、テレビも白黒の時代からカラーへそして、液晶へ・・・
カメラもデジタルへ・・・
イノベーションが常識を変えている。
イノベーションを考えるポイントとしてこの2点
①高齢者の1992年と2002年の10年の違いで歩行速度が同じ年齢で早くなっている。(それだけ元気な高齢者が増加)
②OECD加盟24カ国における女性労働率と合計特殊出生率は、日本は圧倒的に遅れている。
この2点から鑑み、梃入れすることで日本経済は成長するのではないかということだ。
日本の家計資産の大半は高齢者世帯が保有しており、将来不安などに対する貯蓄(予備的貯蓄)は40兆円程度と言われている。高齢者の多様なニーズに応じたイノベーションが拡大すれば、こうした予備的貯蓄を消費に回すことも考えられる。
また、潜在労働力として女性の活用の余地は大きく、2010年時点において、就業希望者(非就労)として342万人の潜在労働力人口があると言われている。
少子高齢化による内需の低迷が続く中で、女性の就労促進は世帯収入を増加させ、内需拡大にもつながる。
もし、342万人の女性の潜在労働力により、雇用者報酬総額が7兆円程度増加する可能性もある。
将来的には、820万人就業者が増加して、GDPの水準は約15%押し上げられる可能性がある。(楽観的な数値と思うが・・・)
日本経済の低迷を打破し、景気高揚させるには、この高齢者と潜在的女性就業促進がカギを握るかもしれない。