年に一度の | シャオ2のブログ

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最近は着物と舞台に夢中

ワタクシは、基本的に非常にダラけた人間です。
あんまり手の込んだこととか細かいこととかはしたくないし苦手。
なので、日々の家事も出来うる限り手抜きする、をモットーにしております。


…いばれたことじゃないですね…

ですが、無類の物好きでもあるので、やってみたいと思ったことは、手間を惜しまずやります。
燻製作ってみたり、石鹸作ってみたりね
そんな手抜き大好きな物好き極まれりなワタクシが、年に一度の恒例としているモノ…

それが、透明りんごジャム作り


去年はスーパーにあるだろうと高をくくって、手に入れるのにたいそう苦労した紅玉りんご
今年はちゃんと夏頃から予約までして、お取り寄せいたしました。
それが届いたのが、10月最後の週のある日。
というわけで、二日かけて、せっせとジャムを作ったワタクシ

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全部で2キロのりんごを綺麗に洗って、ヘタも軸もそのまんまでホウロウの大きな鍋にイン。
このお鍋、実は毎年のこのジャム作りにしか使ってない代物。だって、大きさの割りに浅めで口が広くて、普通のお料理には使いにくいんだもん。けど、このジャムを作るにはベストの大きさと深さと口の広さなのです。


ここに、りんごと同量、つまり2Lの水を入れて、煮ます。
砂糖は入れません。水とりんごだけです。
沸騰したら極弱火に落として、やっぱり煮ます。
ことことことこと、ひたすら、煮ます。
途中、蒸発しすぎるようなら水を足して、煮ます。
時間にして、大体時間。
すると、りんごはこうなります。

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すっかり色は抜けるは、身も皮もぐずぐずだわ、映像的には見苦しいことこの上なし


で、これをざるにあげて漉します。

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この状態で一晩放置です。



……


………



次の日。
身の方は捨てます。
何かに再利用、とか未練たらしいことは一切考えず、潔く、すっぱりと捨てます。
なにせ、4時間も煮たのです。りんごの香りも味もなにもかも、煮汁の中に溶け込んでしまって、すっかすかですから。

で、それらが溶け込んだ煮汁は、こんな感じ。

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綺麗なルビー色です
これを、約半量まで煮詰めていきます。
煮詰まったら、砂糖を入れていきますが、一気に入れてはいけません。
3回くらいに分けてください。
砂糖の量は、ものの本にはりんごと同量、とか書いてありますが、それだと激烈甘くなります。
かといって、少なすぎると固まりません。
ワタクシは今回はりんごの半分、つまり1キロの砂糖を入れましたが、1/4くらいまでならなんとか固まるかと。
ただ、砂糖が少なくなると保存性が悪くなるので、1/4まで減らすなら冷蔵庫保存かつ早めの消費が必須。
半分だと一度ふたをした後は保存容器のふたを開けないという条件なら室温保存も可能で、一年後も美味しく食べられます。これが同量になると、年単位で保つんじゃないかな。


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砂糖を入れて、更に煮ている間に、別のコンロで保存容器を煮沸消毒。

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これしておかないと、カビが生えたり、腐ったりしますからね……
一週間~一ヶ月以内で食べきるつもりなら、普通に洗っただけでもいいかもしれません。


で、砂糖を入れて少し煮ると、煮汁がトロリとしてくるはず。
その頃には、混ぜている木べらを持ち上げると、先から滴る雫がゆっくり固まってくるので、そうなったら出来上がりです。
このジャムは、りんごが元々持っているペクチンの作用を利用して固めるので、砂糖を入れてからはあまり煮詰めないほうがよろしいかと。


で、熱いうちに、瓶に入れてしっかり蓋を閉めて出来上がり
りんごと水と砂糖。これだけで柔らかなジェリーのようなジャムになります


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こういう、綺麗な色のジャムが出来上がります
我が家は、ジャムといえばこれ。
市販品はほとんど買いません。
というのも、このジャム、本当に美味しいのです。


ポイントは、必ず、紅玉、という種類のりんごを丸ごと使うことと、一晩かけてしっかり煮汁を漉し取ること。
皮を剥いたり、ヘタや軸とったりしちゃダメです。
というのも、ペクチンは皮やヘタや軸のところにたくさん含まれていて、長時間煮ることで、それが煮汁の中に溶けこむから。
皮を剥いたりヘタや軸を取ると、固まらなくなります。
紅玉以外のりんごだと、今度は酸味が足りなくて、レモンかなにかを足さないと、やはり固まらなくなります。
あと、早く作りたいからと、さっと漉しただけで作りはじめると、やっぱり固まり難くなります。ざっと漉しただけだと、ペクチンの量が足りないんでしょう。じっくり漉してやらないと出てきてくれないのではないかと。


ま、そんなわけで今年も作った透明りんごジャム
早速、トーストに塗って食べたけど、やっぱり美味しかった