グリーン定期券は高い | 車内販売でございます。

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この記事は2014年4月のものを、2017年5月5日に追加修正したものです。

2024年4月に最新の情報に改訂した記事をアップしました↓

 

 首都圏の東海道線・横須賀線・総武快速線・高崎線・宇都宮線・常磐線では、普通列車グリーン車が2両連結されている。利用するには、別途グリーン料金が必要だ。

 グリーン料金は、50kmまでが770円、50kmを超えると970円だ。(土曜休日は200円引き、あらかじめ買わずに車内で買うと210円増しになる)

 50kmというと、だいたい50分くらいの距離だ。通勤時は混雑するので、座るためにグリーン車を利用する人が多い。首都圏の普通列車グリーン車は自由席だが、グリーン車なら座れる時間帯・区間がまだ多いのである。

 

 グリーン券は、ホームでスイカを使って買うこともできるが、毎日のように乗る人のために、グリーン定期券が発売されている。

 グリーン定期券は、率直に言って、値段はかなり高い!

実はグリーン定期料金は、簡単に計算できる。

普通の1か月の通勤定期券に比べて、

 

 20kmまでは、22630円増し

 

 50kmまでは、32910円増し

 

 100kmまでは,43200円増しとなる


【例1】20km以内・・・(乗車時間約20分)

「川崎~東京」「市川~東京」「松戸~上野」「赤羽~品川」

この区間は、20km以内の距離で、1か月通勤定期券は9050円。

これにグリーン定期は22630円増しになり、31680円だ。3.5倍の高さである。

 

【例2】30km弱・・・(乗車時間約30分)

 「東京~横浜」「上野~大宮」「東京~津田沼」「上野~柏」

この区間は、30km弱の距離で、1か月通勤定期券は13900円。

これにグリーン定期は32910円増しになり、47650円だ。3.4倍の高さである。

 

【例3】50km弱・・・(乗車時間約50分)

「品川~辻堂」「新橋~新白岡」「上野~佐貫」

この区間は、48kmの距離で、1か月通勤定期券は23200円。

これにグリーン定期は32910円増しになり、56110円だ。2.42倍の金額である。

 

【例4】50km超えて64km・・・(乗車時間約65分)

「平塚~東京」「大網~新橋」「栗橋~品川」「古河~品川」

この区間は、64kmの距離で、1か月通勤定期券は30050円。

これにグリーン定期は43200円増しになり、73250円だ。2.44倍の高さである。

 

 

■グリーン定期はお得か?

 もし平日にグリーン料金(事前料金・50km以内)を別途払って乗ると、差額の32910円÷1回770円=42.7回乗れることになる。つまり42.7回÷往復2回=会社に毎月21.4日グリーン車で通ってギリギリもとが取れる計算になる。

 週休2日の会社に1か月通う会社員がいるとして、1か月30日÷7×5=21.4日になる。21.4日と完全に一致した。正月休みやゴールデンウイークの休みが入ると、元がとれなくなるのだ。

 50kmを超えて43200円増しでも、元が取れる日数は月に22日グリーン車で往復した時だから、ほぼ一致する。

 ただし、20kmまでの近距離だと事情は異なる。22630円増し÷1回770円=29.4回で元が取れる。29.4回÷往復2=14.7日往復すれば元が取れるのだ。まあ、本来は50kmまで同じグリーン料金なのが少しおかしいのだが、短距離だと修正されるのだ。

 

結論:グリーン定期券は、週休2日の会社員にとっては、毎回購入するのと金額的には変わらず、購入する手間を省くだけのものである。

例外的に、グリーン定期が有利なのは、次の場合だ。

【1】20kmまでの短距離

乗車する距離が20km以内なら、毎月15往復でも元が取れる。乗る回数がやや少ない人でも、損することは無い。まあ、乗車時間が20分以内だから、若い人なら座れなくてもさほどシンドくないだろうけど。

【2】1枚で買えない折り返し区間。

「熊谷→大宮→小山」や「市川→東京→浦和」のように、グリーン車を逆方向に乗り換える場合は、グリーン券売機では通しで1枚で買うことはできない。しかし、グリーン定期だと、通しで買うことができる。

 

■3カ月定期もある

グリーン定期券には、6カ月定期は販売されていない。

3か月定期なら買えるが、運賃分は安くなるが、グリーン料金分は安くならない。だから、割引率は低い。

1か月のグリーン定期を、ほぼ2.85倍した値段が、3か月定期となる

たとえば、30km弱の「東京~横浜」「上野~大宮」なら、グリーン定期1か月が47650円、3か月が135840円で、2.85倍になっている。

私は、混雑してもゆったり座れる生活が「当たり前」になるのが怖い。続けて買う場合でも、3~4日は満員電車に立って、グリーン車の有難味を実感することにしている。

 

■グリーン定期の注意点

【1】税法上、交通費としては認められにくい

 グリーン定期券は、税金のかからない通勤交通費として認められない場合が多い。会社からグリーン定期券代を支給されても、給与の一部と扱われ、所得税が上がることになる。

 まあ、私は趣味で乗っていて、普通車だと車内販売が利用できないから、年に何回か定期券で乗っているのだが。

【2】座れない区間・時間帯も

 朝ラッシュの湘南新宿ラインに、横浜から新宿方面行に乗ると、グリーン車で座るのは厳しい。夕方の東海道線下りに、品川から乗っても、座れないことが多い。乗り慣れていない場合は、グリーン定期を買う前に、2回くらい実際に乗車して確認した上で、グリーン定期券を買うのをお勧めする。

 


↑上の写真は、総武線と常磐線の2区間グリーン定期。グリーン定期券なら2区間を1枚扱いで買える。5万円以上するので、かなり思い切って購入したものだ。

 定期券に金を使いすぎたので、仕事を終えた後の晩御飯は、閉店間際の半額弁当を買うために、週に何回かグリーン車に乗って往復したことも。(結局、車内販売でビール買うから、たいして節約にはならないけど・・・)