「買い物列車」に乗って、利用してきました。
【1】「買い物列車」とは
7月27日に、伊豆急行線で「買い物列車」が運転されました。
伊豆急行線の駅には、伊豆急下田をはじめ大きな駅もありますが、近くにほとんど商店が無い小さな駅もあります。
こういう買い物に不便な地域に「移動販売車」が巡回することはありますが、自動車でなく電車で移動販売をしようという企画です。
客が店に行くのでなく、店(列車)が客の近く(駅)に来るのです。
東京都市大学ユニバーサルデザイン研究室の主催で、学生が中心に企画運営を行っています。
3回目となる今回は、地元の高校ともコラボした販売も行われました。
【第3回買い物列車運行決定!】
— 買い物列車【公式】 (@kaimono_izu) July 6, 2022
7月27日(水)に3回目となる買い物列車の実証実験を行います!
車内でカフェの営業や稲取高校とのコラボブースもあります!
みなさんお誘い合わせの上、ご来店ください!!
#買い物列車 pic.twitter.com/WJ1E6DpokU
【2】伊豆大川駅に入線
最初に買い物できる駅が伊豆大川駅です。
こちらの駅で、買い物してきました。
電車が、伊豆高原方面から来ました。
業務用ビデオカメラが3台並んでいました。
地元のテレビ局と思われますが、注目されているのが分かります。
関係者も多く、地元の買い物客も大勢並んでいました。
発熱は無いか等を尋ねるアンケート用紙を提出して、私も乗り込みました。
まあ、私は本来想定している客とは違う鉄道マニアですから、地元客が乗り込んで少ししてから乗りました。
【3】列車に乗り込む
買い物カゴを渡されましたが、小さいカゴにしました。
伊豆急行の普通列車は、海側がボックスシート、山側がロングシートです。
それに合わせて販売する品が並んでいます。
お菓子の袋が並んでいます。
高くない価格です。
野菜も販売しています。
日常の買い物を支援する買い物列車ですから。
お茶漬け、調味料類です。
除菌ウエットティッシュが、何と30円!
100円でも安いのに。
【4】高校生の販売
地元の稲取高校とコラボしています。
他の商品の支払いをしてから、稲取高校の車両に進みます。
被服食物部が参加しています。
高校生から買った品物は、3点です。
地元のサイダー、ポイント高いです。冷えていてラッキー。
私は知りませんでしたが、「肉チャーハン」が稲取名物なのですね。
これが、おにぎりになっていました。
食べてみると、何この美味さ! ビックリです。
【5】買った品物
全部で9点、購入しました。
この日の昼食は、パンにしました。
あんぱんとメロンパン、美味いですね。
買い物する地域住民が多くて、会計が混雑して焦りました。
時間通りに発車する必要がありますから、運営側は大変です。
【6】感じたこと
《1》鉄道会社をよくぞ動かせた
伊豆急行の車両を使って、買い物列車を運行したのですが、これ相当大がかりなハズです。
大学の研究だと門前払いはされにくいものの、鉄道会社・地元自治体などの調整に、かなり手間がかかるでしょう。
もちろん、仕入れ(委託)の手間もかかります。
店舗と同じ金額か、やや安いくらいですから、収益は少ないですし。
《2》鉄道の可能性
鉄道は、線路の上しか動けません。バスのように、あちこちの集落に寄って、集客を図ることはできません。
でも、この買い物列車のように、活用しようと思えば、可能性が広がりそうです。
収支が厳しく廃線の危機を抱えるローカル線でも、宅配便などの荷物も運ぶ取り組みなどが行われています。
他にも、何かできそうな気がしてきました。
《3》イベント色をどの程度出すか
パン、お菓子、野菜など種類ごとに支払い・精算でしたら、車内販売の利用が6回くらいになるかと思っていました。
実際は、稲取高校が別会計で、車内販売は2回の利用となりました。
以前、北越急行の車内でマルシェが開かれましたが、イベント・祭という位置づけに近かったです。
1年に2回程度ですから、イベント色をどの程度取り入れるか悩ましいと思います。
「近くの駅で買い物できて結構安い」という理由で買い物に来る人も多いと思いますが、「若い人が頑張って店をするなら行ってみるか」という感覚の人もいると思います。今回はお祭り色は無かったですが、出すとコンセプトが変わりますから簡単にはいかないでしょうけど。
《参考》北越急行線で、マルシェを開催した話はこちら↓