飯田線秘境駅号に乗った話、
前回は指定券をゲットして豊橋から新城までの話↓。
今回は、この先の、いわゆる秘境駅の話です。
飯田行き「飯田線秘境駅号」に乗りましたので、豊橋行きは停車時間などが異なります。
【1】柿平駅~かきだいら、約24分停車
ここからは、自然の中の駅になります。
飯田線は単線ですが、電化路線です。
9割以上の乗客は、ホームに降ります。
放送と係員が持つボードで、発車時間を知らせます。
この日は、3分ほど遅れていましたが、停車時間はほぼ維持されて運行されました。
【2】東栄駅~とうえい、約10分停車
駅舎は、独特の形をしています。
トイレが整備されていて、私も利用。
ここでは、地元の人が販売をしていました。
わらびや大根の漬物です。↓
おもちも売っていました。
私は「草餅」250円を購入。
東栄駅のスタンプを押した紙もついています。
このスタンプ、見覚えがあるデザインと思ったら、四国を中心に活動している写真家の坪内政美氏が作ったものでした。
【3】大嵐駅~おおぞれ、約16分停車
ここは駅前が見晴らしがよい景色の場所です。
橋は静岡県浜松市から、愛知県豊根村にかかっています。
わかりますか?、赤い矢印の場所に列車があります。
5~6分で愛知県に行けるのです。
ちなみに、「ポケモンGO」で捕まえたポケモンは、この周辺は全部愛知県になっています。
【4】小和田駅~こわだ、約20分停車
皇后雅子様の旧姓と同じ漢字の駅です。
雅子様ファンとしては、一度来たかった駅です。
木造の古い駅舎です。のんびりした雰囲気の駅だと思われます。
ですが、3両編成で満席の乗客が一斉に降りますから、観光地の雰囲気になっていました。
愛知・長野・静岡の3県の境が近いです。
一部で有名になった、ミゼットが廃屋にありました。3輪の自動車のことです。
幼稚園に入る前に、私の家にあって、これに乗ったことがあります。
【5】中井侍駅~なかいさむらい、約9分停車
かわった名前の駅で、由来は放送で案内がありましたが、忘れてしまいました。
坂道を登ったところに民家があって、係員の方は乗客が敷地に入らないように止めていました。
緑が多い駅ですね。
赤い矢印の部分にも、トンネルがあります。
昔はそちらに線路が通っていました。
【6】伊那小沢駅~いなこざわ、約8分停車
駅前に桜が若干ですが咲いていました。
すぐそばに川が流れていて、時間を忘れて過ごせそうです。
ただ1本逃すと、次は2時間後だったりしますから、私にはシンドイかな。
【7】平岡駅~ひらおか、約38分停車
ここでは長時間停車します。
周辺の人たちが、販売や観光案内をしてくれます。
列車を降りると、手を大きく振って呼び込みです。
ゆるきゃら登場!
不覚にも名前を忘れてしまいました。
観光案内をしてくれて、パンフも配布していました。
私はポスターを貰いました。
おコメや、しいたけを販売。
鹿肉類の販売。これは珍しい。
私が買ったのは、アップルバイとシュークリーム。
手軽に美味しいものを買えるのは、ありがたいです。
ちなみに駅舎の中の店舗にある自販機で、冷たいビールを購入。
親子連れに人気だったのは、顔出しパネルです。
「飯田線秘境駅号」の先頭につけたマークが、昔のものも展示してありました。
これは鉄道ファンは、興味が持てます。
【8】為栗駅~してぐり、約6分停車
この駅は線路が曲がった場所にホームがあります。
普段は短い編成が発着する駅なのに、3両編成が着くわけですから、端はホームとの間隔が大きく開きます。
6分の短時間停車ですが、近くの橋まで行く人もいました。
ちなみに、今回の私の席は窓際です。
通路側の方も、駅に着くと9割の客と同様に降りますが、比較的短時間で席に戻ります。
私はギリギリまでホームにいますので、何度もいったん立たせてしまって恐縮でした。
【9】田本駅~たもと、約17分停車
階段を上り高い場所から、駅と列車を見下ろせます。
駅周辺は、秘境といって良いでしょう。
この高い撮影スポットは、かなり狭いです。
そのため、係員の方が人数制限して、交代で登ってもらいます。
秘境駅が一気に活気出ます。
【10】金野駅~きんの、約7分停車
この駅名板に触ると金運が良くなるとか。ホントかな。
多くの駅で降りていると、疲れて「もういいや」という人がていも、おかしくないと思います。
ですが、ほぼ全員ホームに降りていきました。
【11】千代駅~ちよ、約6分停車
下車して楽しむ駅の最後は、千代駅です。
こちらは駅名に触れると長寿になるとか。
多くの人が触っていました。
【12】天竜峡駅で車掌交代
天竜峡駅では、車掌が交代して、最後の16分だけ別の人が担当となります。
交代して乗務を終えた車掌さんに、私は「手」を振って感謝を表しました。
車掌さんのアナウンスは、冗談も多く入っていて、面白かったのです。
【13】終点・飯田駅
終点の飯田駅に着きました。
ウチワでお出迎えしてくれました。
大きな声を出しにくい今年は、メッセージが入った横断幕類が欠かせません。
これから中央線経由で、東京に戻ります。
空いていたとはいえ、8時間全部ロングシートなのは、シンドかったです。
15年くらい前に、飯田に用事があって、辰野~飯田は乗りましたが、飯田以南は初めての乗車となりました。
これで飯田線、全線乗車となります。
■感じたこと
★退屈しない列車
鉄道ファンはもちろん、ちょっとした旅行好きの人でも、面白い列車でしょう。
廃墟に興味が無くても、せいぜい時間を10分持て余すだけ。
変化があるから、全体としては「乗って良かった列車」に仕上がっていると思います。
★リピーターが多い
車内やホームの会話でも、「2年前に来た時は・・・」といった常連さんの会話が何度も聞こえました。
平岡駅で車掌さんと話をしたところ「秘境駅号、何回目の乗車ですか」と聞かれました。
これだけ魅力ある列車と言えるでしょう。
リピーターが多いから、下車観光の細い道の譲り合いなども、自然とできる雰囲気になっている気がしました。
★観光列車運転の基礎
JR東海には、本格的な観光列車は無いと言えますが、職員の対応などのノウハウは十分にあると感じました。
観光列車を運転するには、アテンダントはもちろん、駅員などの理解も必要ですが、飯田線の駅員さん車掌さんは既に十分理解していると言えるでしょう。
ですから、別の路線・たとえば高山線で観光列車を運転することになったとしても、飯田線の経験を共有すれば、一定以上の接客応対はできるハズです。