「あいの風とやま鉄道」の観光列車「一万三千尺物語」に乗ってきました。
【1】一万三千尺物語とは
北陸新幹線が金沢まで開業したのに伴い、北陸本線が第三セクターに移管されました。
新潟県内が、「えちごトキめき鉄道」に
石川県内が、「IRいしかわ鉄道」に、
そして富山県内が、「あいの風とやま鉄道」になりました。
その「あいの風とやま鉄道」で走り始めた観光列車が「一万三千尺物語」です。
《一万三千尺》というのは、富山の山の高さは高さ約3000m、富山湾の深さは約1000m、約4000mの高低差が《一万三千尺》になるわけです。
車内で楽しめる景色は海と山、料理の食材も海と山ですから、《一万尺》だと山だけになってしまうわけですね。
【2】3両編成の電車
「一万三千尺物語」は、3両編成の電車を改造して、観光列車仕様にしました。
先頭の「顔」を見ると、一般の電車が原形になっているのがわかります。
車両のデザインは、「そびえ立つ山々」と「深い富山湾」です。
分かりやすいデザインです。
そして、大きなマークが入っています。
記念撮影するなら、この前ですね。
【3】機能的な座席
「一万三千尺物語」は、3両編成のうち、1号車と3号車が客席、2号車が販売カウンターや配膳スペース等となっています。
座席の車両は、豪華さを追及するというより、食事をするのに適した機能的な造りになっています。
基本的には、2人用と4人用のテーブル席になっています。
こちら↓は、4人用席。この日は、席に余裕があり、2人で使っていました。
こちら↓は2人用テーブル。
キャラクターのぬいぐるみが、ホームの乗客に視線を浴びせています。
滑川市のゆるきゃら「キラリン」です。
ホタルイカをモチーフにしたそうです。
観光客のために、「らいちょう」が乗車しています。
普段は駅に飾られているのだそうです。
一部ですが、窓を向いたカウンター席もあります。
材質と座り心地は、ほぼ同じです。
【4】2号車カウンター
3両編成のうち、1号車と3号車は座席になっています。
2号車は、販売カウンターや、調理スペースになっています。
車内販売品や、お酒に関しては、またの機会に。
地元の観光パンフレットが、たくさん置いてあります。
地元自治体が出資している第三セクターですから、観光振興に力を入れているのでしょう。
その隣は、地元の特産品が、ショーウィンドウの中に飾られています。
その中で一番目を引いたのは、こちら↓
富山の薬、その代表「ケロリン」だっ。
若い人はともかく、50歳以上なら知っているのでは?
ご意見箱、スタンプ、記念撮影ボードが設置されています。
ゆるキャラは、特製のマスクをつけています。
絵葉書を2枚いただいたので、スタンプを押すことができます。
これはポイント高いです。
【5】車内の設備
「一万三千尺物語」の車内には、様々な設備があります
■じゅうたんと踏み台
車内は、ホームより少し高くなっています。そのため踏み台を用意してくれます。
私が珍しいと思って撮ろうとすると、乗務員の方は「じゅうたんも撮る方が多いですよ」と案内してくれました。
これは、親切です。
乗客の関心に応じて、案内を変える「攻めの接客」、ここ富山でも見られました。
■ブラインド
この日は、日差しが強く、素敵な景色が見られる観光列車ではありましたが、日よけを利用していた人も多かったです。
席によって、柄は異なります。
いずれにろ、落ち着いたデザインで、食事を盛り上げます。
■上着掛け
乗降扉の横に、上着をかけるスペースがありました。
冬には粉雪が吹き付ける富山ですから、車内に入ってすぐコートを掛ける場所があると助かるのでは、と推測します。
■トイレ・洗面所
観光列車に十分なトイレが、備わっています。
男性用「小」が別に用意しています。どちらかというと女性客の方が多いのが観光列車ですけど。
「一万三千尺物語」の車両は、他の観光列車にない斬新な点は、ないと思います。
とはいえ、食事をして、景色を見て、ゆったりと過ごすのには十分な車両だと感じます。
食事・接客・おもてなし等については、また近いうちに。