福岡県の大手私鉄・西鉄の「旅人(たびと)」に、乗ってきました。
■西鉄「旅人」とは
西鉄の「旅人」は、観光色の強い5両編成の列車です。
主に、大宰府へ向かう客が乗る二日市~大宰府間を走ります。
乗車券だけで乗ることができて、全車自由席。
車内販売はありません。
太宰府に縁がある奈良時代の貴族「大伴旅人」(おおとものたびと)から、名前が来ているとのことです。
また「たびびと」とも読め、大宰府を旅する列車という意味もあるようです。
■「旅人」の車体
「旅人」の5両は、同じ色調になっています。
ただし、5両が、それぞれ独自の模様・柄になっています。
1号車は、健康長寿をあらわす「紗綾形文様」
2号車は、安産をあらわす「瓢箪(ひょうたん)文様」です。
車両によって、違う文様です。
車両に描かれている絵も、違っています。
1号車↓は、紅葉と、縁結びで知られる竈門(かまど)神社が描かれています。
2号車↓には、蓮の花を中心の絵が描かれています。
走り始めた状態で、少しぶれていて失礼。
4号車↓は、菅原道真公と藤の花が描かれています。
詳しくない者にとっては、何が描かれているか気づきませんが。
五号車↓は、太宰府天満宮と梅が描かれています。
梅の花なら、見て分かります。
■転換クロスの座席
座席は、転換クロスになっています。
競合するJR鹿児島本線でも、快適な転換クロスの列車も走っているという事情もあります。
普通の座席は、青いシートです。
優先席は、赤いシートになっています。
この「旅人」の運用は、西鉄二日市駅~大宰府駅の7分間の短区間を往復するのが基本です。
今回は、車庫がある始発の筑紫駅から空いている状態で乗り込み、西鉄二日市駅まで乗車しました。
空いていて快適な車両を狙って乗る地元の人が、一定数いるようで、車内の写真があまり撮りやすくはありませんでした。
■5つの文様
5両の車両には、それぞれに文様があります。
3号車には、雷の文様が、乗降扉についています。
5号車の乗降扉には、梅の文様がついています。
沿線の住民は、いつも乗る車両が決まっていることが多いものですが、たまに違う車両に乗ると、「あれ、いつもと違うな」と感じるのでは?と思います。
■観光案内コーナー
「旅人」の3号車には、観光客向けのコーナーがあります。
「旅人で縁結び」と書かれた箱があります。
ここに願い事を書いて、車内の箱に投函すると、竈門神社に奉納してくれます。
縁起物が飾られています。
伝統工芸品を飾ることが多い水戸岡車両を連想してしまいます。
願い事を書く紙と共に、スタンプの用紙も置かれています。
これに、乗車記念スタンプも押すことができます。
急いでいたけど、時間があったら、願い事を5・7・5・7・7にまとめたかったなあ。
本当は西鉄キッチン列車を申し込んでいたのですが、運休となって乗れなくなってしまいました。
案内のパンフは、日本語・英語・中国語・韓国語が用意されています。
こうこうプチ観光列車は、短区間だけ手軽に乗れますから、無理ない範囲で走らせる現実的な対応だと思います。
普段は、地元の乗客を乗せる列車として運転できる車両なら、無理なく利用できると思います。
■太宰府参拝
せっかくなので、太宰府に参拝しました。
参拝は、「旅人」に乗る前でした。
駅の構内は、神社の境内のような雰囲気が出る造りになっています。
太宰府天満宮では、ドラクエウォークの土産物ゲット。
福岡県のスターバックスは、現在お休みですが、3月は開いていました。
■昔の「旅人」
実は、以前も「旅人」を見たことがあります。
西鉄二日市駅前の踏切で、「旅人」が走っているのを見ました。
2014年3月撮影。
当時とは、別の車両のようです。