車内販売の大幅削減が行われたJR東日本。
その中で、新たな実験的な取り組みが行われている。
スマートホンによる「座席認証&オーダーシステム」だ。
列車の座席に座りながら、スマホで買いたいものを注文して届けてもらうシステムである。
今回は、この新しい取り組みの話。
【1】座席認証&オーダーシステムとは
上越新幹線で、スマホで車内販売が利用できるシステムが、今回導入された。
どういう方法かと言うと・・・
《1》乗客が手持ちのスマホで、座席のテーブルについているバーコードを映す。
《2》バーコードを映すと、自動的に車内販売のページが表示される。
《3》乗客は、買いたい品を選んで、購入ボタンを押す。
《4》数分後、販売員が注文した商品を持ってくる。現金かカードで支払う。
現在は、「とき320号」と「とき327号」だけ、グリーン車とグランクラスだけで実施している。
まだ試行段階とも言える。
この珍しい車内販売を利用するために、わさわざグリーン車に乗車した。
【2】スマホで注文してみた
「とき320号」に、高崎から乗車した。実際に、試してみると・・・
スマホをカメラモードにした。
そして、座席の前のテーブルについているバーコードを映した。
すると、すぐ画面にアドレスが表示された。
ここから、注文できるページが表示された。
↑これは820円の「きんぴら」の宣伝画面。
ここまで、非常に簡単に、接続できた。画面も見やすい。
表示されたら、スマホの画面で、買いたい品を選ぶ。
現在は3種類の品しかないが、話の種に全部買うことにした。
【3】品物が届いた!
3分くらいで、アテンダントさんが届けてくれた。
ピントが合っていない写真しかないけど、こんな感じ↓
迅速に、カゴに載せて届けてくれた。
早くて丁寧なのは、嬉しいね。
アテンダントさんは、笑顔で手慣れている。
ベテランの活躍の場が、ここにある。
支払いは、Suica等の交通系ICカードでも良いが、クレジットカードを使用した。
JR東日本では、弁当の販売が無くなったので、1000円以上の品を買う機会がほとんど無くなったが、クレジットカードも使うことができる。
【4】注文した品物
購入した品物は3種類。
注文できる品を3つ全部頼んだ。
なお、品物は月によって変更されるとのこと。
《その1》マドレーヌ
マドレーヌ290円。柔らかくて美味しいマドレーヌだ。
これはホットコーヒーと共に食べたかったなあ。
《その2》ポークのきんぴら
きんぴらとポークが入った瓶詰が出てきた。
そして、クラッカーが入っている。クラッカーにきんぴらを載せて食べるのだそうだ。
「はるかなた」というサツマイモも入っている。
10月は「きんぴらとポーク」でなくて、「和牛としいたけのトマト煮込み」だった。
美味しいんだけど、冷たい瓶入りではなく、温かければさらに美味しく食べられそう。
《その3》新之助玄米茶
新潟のコメ・新之助を使った玄米茶150円だ。
わたしは元々、玄米茶が好きだ。
自動販売機でも、売られている。
え゛っ゛130円・・・何と言ったら良いのか・・・うーん。まっ、いいか。
↓わたしが乗った「とき320号」グリーン車。
【5】感じたこと
★新しい試行に好感
車内販売の縮小廃止が相次ぐ中で、模索しながら新しい取り組みを試すのは、前向きで良いことだと思う。
放っておいたら、車内販売は売り上げダウンで、消滅しかねない。
うまくいくかは見通しが立たなくても、試行するのには応援したい。
「NRE」から、新会社「Jクリエーション」に変わったのだから、何かしなくちゃ。
★手間と売り上げのバランス
売るJR東日本側は、手間をかけずに売り上げアップさせたい。買う客は、特産物などを車内で買いたい。
このバランスが大切だと思う。
今回のスマホ注文のシステムは、グリーン車とグランクラス限定。普段はグランクラスで仕事して、注文があった時は隣のグリーン車に出向く。手間はさほどかからず、売り上げアップにつなげられる。
★でも、更に改良を
こんな改良をしてもらえれば嬉しい。
■料理(きんぴらごぼう)は、温かい状態で提供できたら嬉しい。
温める場合は、お時間をいただきます、という注意書きを付け加えても良い。
■スマホ利用なら、「箱入りの饅頭1500円」といったお土産も、選択肢の中に入れて良いのでは。
今回は、JA全農にいがた、つまり新潟の農協が全面協力だが、それなら「高級せんべいセット2000円」くらいは、無理なく入れられるのでは。
■新潟は日本酒が美味しい県だ。ならば、日本酒3種類くらい扱ってはどうか。
日本酒は、何か月も置いておくと味が落ちるが、数週間なら問題なかろう。新潟のPRにはなるはず。