車内販売の廃止が進んだ原因のひとつは、駅の売店の充実にあると言われている。
東京駅で、高崎駅の「だるま弁当」、米沢駅の「牛肉どまんなか」が買えるようになったのである。
東北新幹線で、東北の駅から弁当を積み込み、大宮などの首都圏の駅で下ろす光景を見て、「これじゃ車内販売でないと買えないという長所なくなるや」と感じたものだ。
昨日、東京駅から普通列車グリーン車に乗ることになった。
そこで、東京駅構内の弁当店「祭」に入ってみた。たいてい1000円以上だから、冷やかし半分で買う気はなかった。
でも、面白そうなのがあったから、買うことにした。
「E353系あずさ弁当」だっ!
中央線の「あずさ」「かいじ」に導入された新型車両の箱に入った弁当だ。
列車の形とデザイン、似てるでしょ。
駅弁としては手ごろな値段1080円だから、買うことにした。
弁当は二段重ねで、見栄えも悪くない。
ハンバーグ、ウインナー、おにぎり・・・子ども向け弁当の定番とも言える中身だ。
まあ予想はできたけど。
炭水化物中心の段は、おにぎりとカレーピラフがメイン。
星の形をしたニンジンは、ニンジン嫌いな子どもであっても喜びそう。
カレーピラフは、上出来の味付けだ。
味は、子ども向け弁当としては上出来かな。
メニューも入っていて、親切と言える。
「べんとう」と子ども向けの表現なのに対して、「new AZUSA」とアルファベットなのは・・。
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この「353系あずさ弁当弁当」の製造は、小淵沢の駅弁業者「丸政」だ。
この「丸政」さんは、買いたくなる弁当を何種類も作ってくれている。
中でも、サンドイッチは買いたくなってくる。
《1》甲州カツサンド
厚切りのカツサンド3切れが、入っている。
ボリュームがあって、美味しい。
先日、普通列車グリーン車でビールを買ったところ、このカツサンドを見て「美味しそうですねぇ~」と言ってくれた。
680円だけど、閉店間際で100円引きで購入。
《2》野沢菜入りのカツサンド
野沢菜入りだから、普通のカツサンドとは食感が違う。
カツと野沢菜、結構合うんだな。
《3》八ヶ岳高原たまごサンド
たまごが主役になるサンドイッチ。
主役になれるだけの美味いたまごが、たっぷり挟んである。
こちらの記事はこちら。
この手頃で美味いサンドイッチが、都内の売店で食べられるのは嬉しいんだけど、車内販売が衰退する一因になりかねないだけに、マニアとしては少し複雑な想いだ。