今回は、25年前の「昔話」です。
当時は、まだまだ夜行列車が多く、寝台特急や夜行座席急行が、たくさん走っていました。
25年前の乗り鉄には、夜行列車が欠かせないものでした。
「列車の本数が多く、便利」
「飛行機はまだ高く、夜行列車は安かった」
「まだ若くて、体力があった」
こんなわけで、乗り鉄には夜行列車をたくさん利用したものです。
25年前の平成5年には、4日連続で夜行列車を利用したことがあります。
今では体力的にもダイヤ的にも、2日連続で利用するのも、厳しいと思います。
この時の話です。写真は撮っていませんでしたので、画像は切符だけになります。
【1泊目】あさかぜ1号(B寝台)
東京から小倉まで、寝台特急「あさかぜ1号」のB寝台に乗車しました。
食堂車を利用しました。高価でしたからあまり利用はしませんでしたが、この日は珍しく利用しました。
利用してみると、気持ちいいですねえ。
(もしかしたら、別の日だったかも。25年前なもので、記憶があいまいです。)
(2段式開放B寝台↑。写真は「あけぼの」2014年)
結構快適な2段式寝台ですが、興奮していてなかなか眠れないのです。
駅に停まると、カーテンを開けて「静岡に到着か」などと確認したくなります。停まると起きてしまうんです。
関東の人間にとっては、広島と小倉はすぐ近くという感覚ですが、実際は時間がかかるんですね。
でも、乗り鉄が目的で、横になって過ごせるのですから、長時間かかるのはむしろ大歓迎です。
1日目は、午前中は門司港を観光しました。
午後は、「かもめ」で長崎まで往復して、長崎観光です。
当時は、グリーン車に乗ると飲み物がサービスされましたので、これは快適でした。
いい仕事をするアテンダントさんが当時も多く、素敵な気配りを連発していて、凄いなと思ったものです。
凄腕アテンダントさん好きなのは、当時からですね、
【2泊目】客車急行「日南号」(B寝台)
九州に着いてからは、特急の乗り鉄を繰り返しました。
そして「2泊目の宿」にしたのが、客車急行「日南号」でした。
ダイヤ改正を控えていて、「日南号」が寝台急行から電車特急(つばめ型・787系の「ドリームにちりん」)に変更になることが決まっていました。
そのため、快適なB寝台の時期にもう一度乗りたいと思って、乗りに行ったわけです。
博多から発車して、缶ビールを開ける瞬間が、最高の気分でした。
2日目は、南宮崎に着いたあと、急行「えびの」で吉松・人吉を経由して八代まで乗車。
肥薩線の観光案内が、あまり無かったようで、記憶に残っていません。
車中泊を2日続けても、寝台ですから体力的には十分もちます。でもまだ寒い3月でも、さすがに風呂を2日も入らないのは辛いので、二日市温泉を利用しました。
二日市温泉に入ってから、「つばめ」で西鹿児島へ。そして3泊目に。
【3泊目】客車急行「かいもん号」(B寝台)
次も、客車急行「かいもん号」にしました。
本当は、「さすがに3連泊は体力がもたない!」と思っていましたが、寝台は体力をすり減らすことは無いのです。
ビジネスホテルに宿泊しようかと思っていましたが、「どうせ乗り鉄に来たんだ!4連泊に挑戦だっ」、という気分になりました。
1日前でも、寝台はガラ空きでした。余裕で下段が取れました。
きつかったのは、博多着が早くて、眠かったことです。昼間の特急でウトウトしてしまい、その反動でしょうか。
3日目は、特急「みどり」でハウステンボスに行きました。
ジェットコースターのような「男ひとりで乗りにくいアトラクション」は、ほとんど無いですから、けっこう楽しめました。(もしかしたら不気味な客と思われていたかも)
当時は、乗り鉄をしながら、いろんな場所で観光したんですね。
今は乗り回すだけですが。
熊本駅で「つばめ」グリーン車を、アテンダントさんに見送られて降りました。入れ違いに乗り込んで、さっきまで私が座っていた席に着いた客は、鈴木健二氏でした。元NHKアナウンサーで、退職後に熊本県立劇場館長になっていた時期でした。
【4泊目】みずほ(B寝台)
3日間の九州乗り鉄を終了して、寝台特急で東京に帰ります。
利用したのは「みずほ」でした。
やはり体力が低下していたようで、最後の「みずほ」では、熟睡できました。
途中駅での停車の衝撃で、一旦目が覚めることがあっても、すぐ寝付きました。
このように、九州に乗り鉄する際は、ブルートレインで行くことが多かったです。乗ったのは「さくら」「富士」「みずほ」「あさかぜ」、そして関西発着の「あかつき」「なは」です。当時運転されていた列車のうち、「はやぶさ」「彗星」以外は、一通り乗ったことになります。
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切符【その1】グリーン豪遊券
九州乗り鉄の非常に強力な武器が、「九州グリーン豪遊券」でした。
JR九州管内を3日間、グリーン車を含めて乗り放題という凄い切符でした。
「かいもん」と「日南」のB寝台も乗れて、枚数制限は特にありません。
これで22000円は、激安です。(時期によって金額は若干変動)
私は仕事の都合で1か月前に出かけられるか決まりません。シーズンオフが多いということもあり、九州に入って豪遊券を買うことも何度もありました。
現在は、こんにな魔法のような切符は発売されていません。
切符【その2】九州往復割引切符
東京から北九州・福岡市内まで往復できる切符です。
新幹線に乗っても良い、「あさかぜ」等の寝台特急に乗っても良いという選べる割引切符です。
そして東京~新大阪は「ひかり」、新大阪~博多は「あかつき」等のB寝台を乗っても良いのが魅力の切符でした。
割引率も結構高くて有難かったです。
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夜行列車も大幅に減り、「大人の休日倶楽部パス」を利用できる年齢になり、体力も低下しています。
ですから、夜行4連泊は、さすがにもう無理です。
10年ほど前に、北海道で宿代を節約するために、「特急まりも」を使うことにしました。
閑散期ですので南千歳発の時点で、自由席1両に乗客6人くらいでした。1日目の下りで4席占領。
新得折り返しをする体力が無くて、釧路まで乗り続けた覚えがあります。
次の日は、まともなホテルに宿泊。次の日は迷いましたが、札幌のネットカフェ2000円を利用したところ、列車より数段快適!横に慣れて飲み物無料、シャワーも利用できる・・・歳には勝てないや。
来月12月に、連続で夜行バスに乗ることになりました。
良い時間の飛行機がなくて、夜行バスを利用することになりました。それも2夜連続で。
2日目の夜行バスから降りたら、すぐ仕事だから、これは厳しいです。
体力が持つかなあ。