「スーパー北斗」で車内販売縮小《6月から》 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

JR北海道で、定期的に車内販売を実施している唯一の列車が、「スーパー北斗」です。

昨年「スーパーおおぞら」で車内販売が消滅してからは、残された希望の星でした。

ところが、6月1日から「スーパー北斗」の車内販売が、大きく削減されるのです。

これは、どういうことか。

「今まで」と「今後」の車内販売の有無を、列車ごとにまとめました。

◎・・・・・車内販売を実施(^^)/

×・・・・・車内販売無し(T_T)

△簡易・・・簡易販売で実施(-_-)

 

《下り・札幌行き》

スーパー北斗1号(函館6:10発)×→×

スーパー北斗3号(函館7:37発)×→×

スーパー北斗5号函館8:54発)×→×

スーパー北斗7号(函館10:05発◎→△簡易

スーパー北斗9号(函館10:48発)◎→△簡易

スーパー北斗11号(函館12:16発)◎→△簡易

スーパー北斗13号(函館13:52発)◎→◎

スーパー北斗15号 (函館14:56発)◎→◎ 

スーパー北斗17号(函館16:37発)◎→◎

スーパー北斗19号(函館17:51発)◎→×

スーパー北斗21号 (函館18:49発)× →×

スーパー北斗23号 (函館19:54発)× >→×

今までも、東京からの「はやぶさ」と接続しない朝の3本と、夜の2本は車内販売がありませんでした。

しかし、現在車内販売を行っている7本のうち、1本は廃止、3本は縮小(簡易販売)となります。現行通り実施するのは、たった3本になります。12本中、たった3本ですよ!

 

《上り・函館行き》

スーパー北斗2号(札幌6:00発)×→×

スーパー北斗4号(札幌6:53発)◎→×

スーパー北斗6号(札幌8:39発)◎→◎ 

スーパー北斗8号(札幌9:32発)◎→◎

スーパー北斗10号(札幌10:44発)◎→◎

スーパー北斗12号(札幌12:16発)◎→ △簡易

スーパー北斗14号(札幌13:32発)◎→ △簡易

スーパー北斗16号(札幌14:45発)◎→ △簡易

スーパー北斗18号(札幌15:39発)×→ ×

スーパー北斗20号(札幌16:39発)×→ ×

スーパー北斗22号(札幌18:08発)×→ ×

スーパー北斗24号(札幌20:00発)×→ ×

上りも、車内販売の縮小が進みます。

上り・下りとも正規の車内販売が、7本から3本に減ってしまいました。 これは辛いや。

 

「簡易販売」とは?

12本のうち3本が、「簡易販売」となります。
「簡易販売」とは、2014年に「スーパーとかち」で、2か月間だけ実施していた『人件費を抑える車内販売』のことと思われます。
(1)ワゴンやカゴで販売員が巡回するのではなく、グリーン車横にある準備室に乗客が買いに行く形式です。車内に売店を設置するようなものです。以前は「待ち受け販売」と呼んでいました。これなら販売員1人だけで対応できます。
(2)区間が限られています。下り札幌行きは、函館から森だけ営業します。上り函館行きは、札幌から苫小牧だけ営業します。 今までは約3時間50分の全区間に、車内販売員が乗務していましたが、最初の約50分だけ乗務することになります。
2014年の「スーパーとかち」では、上の写真↑のように、待ち受け販売が行われていました。弁当も扱っていましたが、全体的に品数は、ワゴンより減っていました。
客が来なくても待つしかない形式ですから、販売員の意欲が低下したように感じました。待ち受け販売を何回か利用しましたが、表情が暗かったのが、印象的でした。
「スーパーとかち」の待ち受け販売は、車内販売を終了させるまでの2か月間限定の暫定措置でした。2か月間だけ待ち受け販売して、その後は車内販売廃止となりました。(待ち受け販売の記事は、こちら)

 

営業区間の疑問

営業区間も、疑問に思えます。
簡易販売の実施区間は、始発駅を発車してすぐの、約50分です。それなら、事前に駅で、弁当やビールを買うことで、車内販売廃止に対処しやすい区間です。
乗ってからの「やはり腹減った、弁当ほしい」「冷たいビールが飲みたい」といった需要には、最初の50分では対処できません。
全区間の販売が無理でも、まんなかくらいの洞爺~苫小牧の約1時間の営業なら、冷えたビールや、温かいコーヒーが手に入れることができます。これなら上り・下りの両方に乗務できて、往復とも働けます。

函館と札幌に拠点があるのが理由のような気がしますが、それなら、民間業者に委託するのが良いのではないでしょうか。苫小牧や室蘭あたりの業者に、車内販売をしてもらうのです。

 
有名駅弁の積み込みが・・・

今回の車内販売の縮小で、停車する駅の有名駅弁を食べることができる「スーパー北斗」は、7本から3本に減ってしまうことになりそうです。そもそも車内販売員がいないから、弁当の積み込みは無理でしょう。

長万部駅の「かにめし」1080円↑。

2017年の4月に、新函館北斗から乗って、販売員に予約注文して、積み込まれたものを食べました。

有名な駅弁だけに、食べられるチャンスが半減するのは残念ですね。

 

大沼公園駅の「大沼だんご」420円↑。

気軽に食べられる、半分食べて、残りは後から食べられるのは、ありがたかったのですが…。

 

長万部駅「もりそば」650円↑。

もともと積み込みが可能な「スーパー北斗」は少ない。ますます買いにくくなるのかな?

 

しかし・・・残念

観光客が増えて、売り上げがアップするであろう観光シーズンの直前で、車内販売を削減するのは、理解しにくいです。「8月末」で打ち切るのなら、一定の理解はできるのですが。

車内販売の縮小の原因は、「収益の悪化」のほかに「人手不足」もあると聞いています。しかし、北海道の「有効求人倍率」は1.1倍前後で、全国平均の1.5~1.6倍より低くなっています。

このまま縮小が続けば、1年後には、JR北海道の車内販売は、全廃するのでは?と心配してしまいます。