現在、JR東日本が新幹線を含めて乗り放題の「大人の休日倶楽部パス」が使える期間だ。この激安切符を利用して、列車を連日乗りまくっている。
ただでさえ仕事が多忙な時期に、乗り鉄しまくりなので、4時間半睡眠が3日間続いている。そのため、短い記事を1つ、書くことにする。
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しなの鉄道の観光列車「ろくもん」に乗車した。美味しい料理と、丁寧な接客、綺麗な景色と、趣のある車両と、大きな魅力が4つもある観光列車だ。
でも私が最も感動したのは、終点の長野駅に到着して、乗客を降ろした後のアテンダントさんの素敵な仕事っぷりだった。
終点の長野駅に着いた。アテンダントさんの1人は、ホームに降りて、乗客に最後の挨拶と乗車のお礼を、笑顔で伝えていた。
別のアテンダントさんは、降りた乗客のテーブル付近を見て、忘れ物が無いか確かめていた。
携帯電話やカギを置き忘れたら、大変だ。お皿の下のような目立たない場所に、置き忘れる可能性があるから、乗客が忘れ物してないかチェックするのが望ましい。
街の飲食店でも、伝票を持って客がレジに向かったら、店員が忘れ物が無いか確認するためにも、すぐ食器を片付けに行くことが多い。以前は、すぐ片付けに行かれると、早く帰って欲しいと思ってたのか?と疑問に思った。でも、すぐ片付けに行けば、忘れ物があれば、すぐ客を追いかけて行って届けられるのである。
ところが、今回は、ここで終わらなかった。更に続きがあるから驚きだ。
私は「ろくもん」から降りて、車両の写真を撮り始めた。その際、アテンダントさんが、客の座っていた座席付近を確認していたのが、ホームから見えたが、アテンダントさんが変な動きをしているのに気づいた。
アテンダントさんが、靴を脱いで、座席の上に立ったのである。
何だ? どうして座席の上に立つの?
見ていたら、すぐ分かった。
カバンやコートを網棚に載せていれば、パッと見て「カバン置き忘れている」と、すぐ気づく。 ところが、小さい荷物は、気づきにくい。
上の写真の通り、「ろくもん」は効果的に木材を活用して雰囲気を出している車両だから、下から見たら荷物が網棚に載っているか気づかない。薄い帽子や本が載ったままでは気づきにくいし、コートを載せた時にポケットから何か出てしまったかもしれない。身長180cmある私でも、背伸びしないとよく見えにくい網棚だから、小柄な女性アテンダントさんだと、簡単には網棚の上は見えないわけだ。
網棚に、小さな忘れ物が残っていないか確かめるために、わざわざ座席の上に立ったわけである。
小さいことではあるが、この1点で、「ろくもん」の接客の姿勢が見えたような気がする。