四国まんなか千年ものがたり【観光編】 | 車内販売でございます。

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JR四国の新しい観光列車「四国まんなか千年ものがたり」に乗った話の3回目、今回は駅に降りての「下車観光」と「沿線の景色」について。

豪華な車両については、こちら↓

http://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-12266594641.html

食事と車内販売については、こちら↓

http://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-12266926421.html

 

順番は、上りの大歩危発の「しあわせの郷紀行」の順に紹介する。

【1】大歩危駅

発車する大歩危(おおぼけ)駅は、徳島県だが、あと1駅先は高知県になる。

険しい山の中の駅だ。

「四国まんなか千年ものがたり」は、午前の「そらの郷紀行」が大歩危に12:48に到着する。「しあわせの郷紀行」として発車する14:20までは、ずっとホームに停車している。鉄道ファンにとっては、じっくり車両を撮影できる絶好の時間となる。鉄道ファンだけでなく、一般客も撮りたくなる車両だ。


大歩危駅の改札では、妖怪「児啼爺(こなきじじい)」がお出迎え。

大歩危駅の目の前には、渓谷が良く見える展望台がある。

ここで、のんびりと時間を過ごすのもいいなあ。

乗車する時は、特別なマットが敷かれる。これがカッコいいんだ。

 

【2】険しい山地

大歩危駅を発車してすぐは、川沿いの険しい山地を走る。

「妖怪屋敷と石の博物館」があって、列車に手を振ってくれた。もっとも、半分の人はカメラを列車に向けていたが。

そして、川をまたいだ数多くの「こいのぼり」だ。「四国まんなか千年ものがたり」の運行開始に向けて、早めに「こいのぼり」を見られるようにしたとのこと。

これは壮大な景色だ。見られて良かった。

険しい山岳地帯をゆっくり走る。窓からの景色は、鉄道ファンでなくても、撮影したくなる。特急南風で通過するときは、速度が速くて撮るのは困難だが、「四国まんなか千年ものがたり」では、窓ガラスが綺麗に磨かれていて、室内が暗めだから、車内から景色の写真を撮りやすい。

 

【3】阿波川口駅

阿波川口駅は、上り「しあわせの郷紀行」だけ停車する。

下り「そらの郷紀行」は通過だが、下の写真のように手を振ってくれる。

「しあわせの郷紀行」が停車して、駅に降りた。すると、顔出しパネルが用意されていた。

阿波川口駅は、「日本一のたぬきの里」だそうだ。

さすがに「たぬき駅長」は、いなかった。五郎駅に遠慮したのかも。

地元の産物を販売していた。

私が買ったのは、こちら↓。たぬきの里だんご、5個で200円だから、これは安いや。

 

【4】阿波池田駅

阿波池田駅では、歓迎がある日もあるようだが、この日は運転停車だった。15:16~15:26の10分停車でだつたが、下りの南風が遅れて15:29発だった。ホームに降りることもできた。

駅員さんが、ハッピを着て、歓迎のウチワを振ってくれた。

飲み物の自動販売機も、「四国まんなか千年ものがたり」の車体のカラーに合わせて、雰囲気を盛り上げている。

 

【5】また沿線から手を振る

阿波池田を発車して佃駅の間に、黄色い看板のもとで手を振ってくれる人たちがいる。

阿波池田の手前では、介護老人保健施設の「ハピネス」、そしてサービス付き高齢者向け住宅の「そよかぜ」の方々から、手を振ってもらえることがある。この日は人数少なかったけど。

 

【6】坪尻駅

続いて15:49に到着したのは、秘境駅の坪尻駅だ。下車観光ができる。

山の中にあり、近くに民家が無い。勾配があるので、スイッチバック方式でホームに入るしかない。

一度ホームを通過して、隣のホームに入線する。

下灘駅などにも設置されている「らぶらぶベンチ」が、坪尻駅にもある。

普段はひと気の無い駅に、このベンチは似合わないような気が・・・。

ホームには、多くの乗客が降り立った。

秘境駅の古い駅舎に、華やかな新型特急の組み合わせは、斬新だ。

有名になった無人駅にありがちな、来訪したマニアに対して、様々な案内が貼られている。本数が少ないから、簡単には来れないが。

駅前には、綺麗な花が咲いていた。

その手前には「マムシに注意」という看板が!

スイッチバックで徐行している区間に、滝が見える。

一部で有名な滝らしい。

 

【7】記念撮影

「四国まんなか千年ものがたり」でも、記念撮影ボードが用意されている。

春夏秋冬の4つの色が上部に配置されていて、鮮やかだ。

 

【8】讃岐財田駅

単線区間の通過待ちもあり、讃岐財田駅で停車する。

地元の焼き物にお茶を入れて飲める無料サービスをしていた。焼き物の販売もしている。

独特の風合いの器で飲むことができた。

 

【9】琴平駅

いよいよ琴平駅に到着した。

琴平で降りる人もいる。終点の多度津まで乗る客も、多くは一旦降りる。そして、行く場所は、こちら↓

アテンダントさんが開いた場所は、ホームから直接入れる専用待合室だ。

白を基調とした、綺麗で落ち着いた待合室だ。

この専用待合室に、「四国まんなか千年ものがたり」の乗客は大勢入って行く。

予約制食事を頼んだ客には、フェアウェルサービスとして、冷たいシャーベットがサービスされた。

冷たくて、美味しい(^^♪

下りの「そらの郷紀行」では、ウェルカムサービスが行われる。

琴平駅を発車する時は、駅員さんや観光協会の方が、手を振ってくれた。

丁寧な接客をしてくれたアテンダントさんの多くも、琴平で下車した。

サービスは、事実上、大歩危~琴平間だけとなる。

 

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「四国まんなか千年ものがたり」に乗って感じたのが2点ある。

《1》新人アテンダントとは思えないレベルの高い接客

「伊予灘ものがたり」に乗務していた1人を除いて、アテンダントの経験はないと思う。今まで接客の仕事をしてきた人もいるかもしれないが、それにしても慌てることがなく、落ち着いた接客だった。

雰囲気で言うと、高級ホテルや、JR九州の「或る列車」のように、サービスの質を最優先するように感じた。

《2》「質の高い接客」か「親しみやすさ」か

以前、JR九州の「或る列車」と「伊予灘ものがたり」の比較を書いた。

https://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-12208599090.html

「或る列車」の接客は経験豊富で完璧で隙のないもので、水準は非常に高い。それに対して「伊予灘ものがたり」は、接客水準は少し差をつけられているかもしれないが、乗客との距離が圧倒的に近い。これは好みの問題だが、私は「伊予灘ものがたり」が好き、というようなことを書いた。

「四国まんなか千年ものがたり」の接客は、「或る列車」に近いのでは?と感じた。

アテンダントさんたちは、まだ慣れていなくても、すごく頑張って、落ち着いた接客を心がけていた。キッチリとした高級ホテルのような接客だった。

何カ月かして、いくぶん余裕ができた時に、どうなっているか。

「乗客との距離を縮めて、より親しみやすく」という「伊予灘ものがたり」の路線を濃くするのか、隙のない完璧な接客を目指す「或る列車」路線か。

豪華な車両と料金の高さに見合ったのは隙の無い完璧な接客なのだろうが、私は乗客との距離が近い親しみやすい方が好きだ。また乗りに行って確かめようっと。