四国まんなか千年ものがたり【車両編】 | 車内販売でございます。

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「四国まんなか千年ものがたり」に関する記事は、多数あります。

こちらをご覧ください。

 

 

JR四国の観光列車「四国まんなか千年ものがたり」に乗ってきた。乗りたかった列車に、乗ることができた!
今回は「四国まんなか千年ものがたり」の車両についてまとめる。

 

【その1】「四国まんなか千年ものがたり」とは?

【今月デビュー】
走り始めたのは、今年2017年4月1日から。まだ半月しか経っていないピカピカの列車だ。
本当は、ぜひ初日に乗りたくて、1ヶ月前の10時00分00秒ピッタリに窓口で打ってもらったが、指定券を取れなかった。さすがに初日は無理だったが、今回乗ることができた。
10時打ちで玉砕した話はこちら↓

http://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-12252489990.html


【土讃線を走る】
走る区間は、香川県の多度津(たどつ)駅と、徳島県の大歩危(おおぼけ)の間を走る。の土讃線(とさんせん)の多度津~琴平~阿波池田~大歩危という区間だ。大歩危駅は下の地図の通り徳島県なのだが、徳島市とは離れていて、高知県との県境になる。走る区間の多くは、険しい山の中になる。
愛媛の海岸を走る「伊予灘ものがたり」とは、対称的な区間になっている。


【全車特急グリーン車】
「四国まんなか千年ものがたり」は、3両全部が特急グリーン車扱いだ。グリーン特急料金は、2460円になる。
車両が豪華で、定員が少ないから順当な措置だろう。ただし、多度津駅~大歩危の65.5kmを、より長時間の多度津行きだと2時間56分かけて走る。単純に計算すると、時速22.3kmだから、かなり遅い。同じ区間を特急「南風」なら3分の1の約56分だが、乗って楽しむ観光列車だから、短時間で着いたら味気ないのだが。

 

【食事が出される】

「伊予灘ものがたり」と同様に、大きな魅力が4つある。

豪華な車両、綺麗な景色、素敵な接客、そして美味しい食事だ。なかでも、予約制食事が大きなポイントになる。食事については、またの機会に。

 

【その2】あざやかな3両編成
⬛正面の顔
車両正面の「顔」にあたる部分だ。四国を長年走ってきた185系特急車両を改造したものだ。しかし、美しい車両に生まれ変わったと言える。

緑色の車両は、大歩危寄り1号車の「春萌の章」。

赤色の車両は、多度津寄り3号車の「秋彩の章」。

2種類の色だが、いい顔していると感じる。

運転席の窓が大きく、先頭「かぶりつき」の位置で、前方の景色がよく見える。


⬛側面のデザイン
「四国まんなか千年ものがたり」は、3両編成。車両によって車体の色が異なっている。
1号車(大歩危寄り)は、緑色の「春萌の章」。

側面を拡大すると、新緑の若葉がデザインされている↓。車両に書かれた「キロ」は、グリーン車の気動車になるわけだ。

 

 

3号車(多度津寄り)は、赤色の「秋彩(あきみのり)の章」。

拡大すると、赤い「秋彩の章」は、綺麗な紅葉を表している。

秋の紅葉の時期にこの列車が走ると、どういう映え方をするだろうか。


2号車は、「夏清の章、冬清の章」になっている。1両の車両の左側面と右側面では、色が違う。

青い側面は「夏清(なつすがし)の章」で、「夏」を表している。

 

反対側は白い側面の「冬清(ふゆすがし)の章」で、「冬」を表している。

綺麗な白が広がっている。


 

 

【その3】豪華な座席
1号車と3号車の座席を紹介する。

木材をふんだんに使った日本の民家をイメージしている。


《カウンター席》1両に6席
一人で乗るのに適した3人カウンター席がある。旅行会社の旅行商品を利用した客が目立ち、2人組、3人組で乗っていた客が多かった。

窓を向いていて、景色を見るのには適している。ただ、右に向いたカウンター席で、左側に綺麗な景色がくると見えにくいが。

写真は緑色(新緑色)の座席の1号車。


《二人席》1両に4席
テーブルを挟んで向かい合う席が、1号車に2組4人分が用意されている。リクライニングしないが、料理が出される観光列車には、リクライニングの必要性は高くないと言える。

写真は赤色(紅葉色)の座席の3号車。1号車は座席の形はほとんど同じ緑色をしている。

 

《四人席》1両に12席
四人席は、四人または3人で利用する席だ。料理が乗る大きなテーブルがある。

テーブルの上には、灯りがついている。トンネルが多い区間だけに、幻想的な雰囲気で車内を照らす。
「伊予灘ものがたり」だと、四人席の反対側にも二人席があったが、「四国まんなか千年ものがたり」にはない。さすがゆったりした特急グリーン車だ。


【その4】様々な工夫
《天井》
天井は、鏡面仕上げの部分がある。

網棚にあたる部分を斜めの壁にして、昔ながらの日本家屋、「いろり」のイメージのようだ。鏡によって、車内が広く見える。

壁が鏡だと落ち着かない面もあるが、じっくり見ることが無い天井なら、装飾の一部になると思う。定期的に天井を磨くの大変だろうなあ。


《荷物棚》
車内には、荷物を置く網棚がない。その代わり、荷物を置く棚が用意されている。スーツケースは入らないが、普通のバッグなら十分に入りそうだ。

《コンセント》
荷物棚の中に1ヶ所、電源が取れるコンセントがある(上の写真の左上)。雰囲気を壊さないように、目立たない場所なのは、さすがだ。3人カウンターでは1ヶ所(A席)に設置されている。下の写真の矢印の部分だ。

 

《扉のデザイン》

3両の車両によって、扉の色が異なっている。実は私は1号車と3号車を間違えて乗りこんだが、何か変な気がしてすぐ気づいた。

《洗面台》

「伊予灘ものがたり」と同じような洗面台が用意されている。

石鹸と消毒用アルコールも備えられていた。

 

《モニター》

車両には何か所か、モニターが用意されている。先頭からの景色も映し出される。

ただ、見ている人はいなかった。だって、大きな窓から直接景色を観ることができるのだもん。

 

《伝統品の紹介》

観光列車でよく見られる地元の伝統工芸品の紹介をするコーナーがある。


【その5】2号車~「ベンチシート」「ダイニングコーナー」

《ベンチシート》

2号車にも座席があり、「ベンチシート」と称する。広いテーブルがついたロングシート席とも言える。11人まで座れる広々とした座席だ。大勢のグループ客向けの席として利用されていた。

後を振り向けば、反対側の景色も見ることができる。

車両の半分は、料理を準備する場所だから、席は、11人分しかない。1号車と3号車の席数より、更に少ない。

《ダイニングコーナー》

「ダイニングコーナー」は、次のような場所だ。

料理の準備をする場所と言える。販売カウンターではない。

お酒などの飲み物の注文は、席に座ったままアテンダントに頼めばよい。

お土産品やグッズは、ワゴンやカゴで巡回してくるから、ダイニングコーナーは一般客が利用することはないと言える。

 

 

実際に乗る前から、車両の造りについての情報は入っていた。だから、すごく驚いたというよりは、期待通りの凄い車両という印象だった。多くの観光列車を乗ってきた者にとっても、十分満足できる車両だと言える。

「大人の遊山」といコンセプトに沿った落ち着いた車両だったわけだ。

車両以外の食事、接客などについては、またの機会に。