えちごトキめき鉄道は、北陸新幹線開業に伴い、並行在来線が第三セクターとなって誕生した路線だ。妙高高原、直江津、糸魚川周辺が「えちごトキめき鉄道」となった。
この「えちごトキめき鉄道」は、観光列車「雪月花」が運転している。人気があり、満席の日が多いのだが、今回乗ることができた。
「雪月花」の魅力は、4つあると思う。
「豪華な車両」「山あり海ありの景色」「アテンダントの接客」そして「美味しい食事」だ。
車両は近いうちに取り上げるとして、今回は食事についてまとめた。
【1】和食をいただく
今回、私が食べた「雪月花」の食事は、午後便の和食だ。
糸魚川の老舗料亭「鶴来家(つるぎや)」が担当する。
午前便は、フレンチだから、食事の種類が異なる。
【2】初めに出されたもの
糸魚川駅で、上越妙高行き「雪月花」に乗り込んだ。
最初からミネラルウォーターが置かれていた。地元の天然水「ひすいウォーター」のペットボトルだ。
アルコールOKかをアテンダントさんが確認して、スパークリングをサービスしてくれた。
右のカステラは、サービス品だ。
海に向かった席で、超大画面の画像を見ているようなものだ。
飲み物も、更に美味しく感じる。
【3】三段の重箱
すぐに三段の重箱が、運ばれてきた。
上段の「一の重」は、こちら↓。
「紅ズワイ蟹のちらし寿司」だ。
地元・糸魚川名物の紅ズワイガニは、、ふんだんに使っている。すごくボリュームがあって、すんごく美味いっ!
中段の「二の重」は、こちら↓。
「こくしょ」「うどとわらびの旨煮」「えご練りと紅白なますの蜜柑釜」「ごぼうと人参の牛肉巻き」「さつまいものレモン煮」
素材を活かして、味付けを必要以上に濃くしていない。体に良さそうな料理だ。
下段の「三の重」は、こちら↓。
「鯛の山椒焼き」「ブリの幽庵焼き」「いくら茶わん蒸し」「帆立貝柱の二色焼き」「幻魚 栗麩の田楽添え」
いくらの茶わん蒸しなんて料理があるとは!目から味わえる鮮やかな料理だ。
【4】いわしのつみれ汁
「いわしのつみれ汁」も、美味い。重箱の料理は温かくはないため、汁物が料理全体のバランスをとっている。おかわりしたかったなあ。
こちらは、料理と同時に出される。
【5】追加でビール
私は車内販売マニアだから、別料金で何か頼んで、車内販売の利用回数1回追加したかった。新潟県は日本酒が有名だが、私は日本酒があまり得意ではないため、ビール500円を頼んだ。一番搾りプレミアムだ。
【6】食後の一品
重箱の料理を食べ終わってから、出されたのがこれ↓。
左は「寒天」、中は「甘酒」、右は「桜飴」だ。
【7】コーヒー
「雪室珈琲」または「雪室こめ茶」が出される。私はコーヒーを選んだ。
いい香りのコーヒーだ。
これで一通りの食事が終了した。
ボリュームは若干少なめだが、繊細な味で満足できた。
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【8】和食を食べたかった訳
この「雪月花」には、当初から乗りたいと思っていた。
ただ、「雪月花」の、特に午後便の和食を食べたくなったのは、昨年の年末だ。
昨年の糸魚川大火で、「雪月花」の和食を作っている鶴来家(つるぎや)が、全焼してしまったからだ。
電柱に「すぐそこ」と書かれているが、鶴来家の建物は、もうそこにはない。
200年近く続いた老舗が、全焼してしまったわけだ。
店が無くなれば、当然「雪月花」の料理も作れない。
ところが、午後便の和食を担当する「鶴来家」の主人から、列車の料理だけでも作りたいと申し出があったそうだ。何という執念だ。
できることは全てするというプロ意識、感動した。
私は繊細な料理の変化を敏感に感じる舌までは、持ち合わせていない。しかし、料理の水準は、火災前から下がっていないそうだ。
列車の運賃・料金など全部含めて14800円だから、安くはないけど、乗って、食べて、良かったと思う。満足できた。
新潟日報の記事は、こちら↓
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20170106300438.html
この件について1月にまとめた記事は、こちら↓
http://ameblo.jp/syanaihanbai/entry-12237584570.html
糸魚川駅で、列車に和食を積み込んだ鶴来家の主人と、すれちがった。
励ましの言葉を探したが、何と言ったらよいか、思いつかなかった。
ただ、敬意を込めて、深々とお辞儀をせずにはいられなかった。
※「雪月花」の車両などは、近いうちに取り上げます。