「湯沢シュークラ」~観光快速8本・その5~ | 車内販売でございます。

車内販売でございます。

車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 観光快速に乗りまくる旅、先週末の4回に加えて、今週末も4回の乗車を続ける。
 今日11月13日は、「湯沢シュークラ」だ。
 
 新潟県を走る観光列車に、「越乃シュークラ」がある。地酒と料理と音楽で乗客をもてなす、特色ある観光列車だ。
 走る区間は新潟県内だ。北陸新幹線に接続する上越妙高から、直江津、柏崎、長岡から上越線に折り返して十日町まで走る。ただし、一部期間は十日町ではなく、別の駅が終着になるが、この日は珍しく越後湯沢行きだ。新幹線で帰るには都合よい。
 この列車は毎日運転ではなく、運転されるのは主に週末だが、今日金曜日は運転される。これは好都合だ。よしっ、乗ろう! 指定券を取って乗車した。(写真は、スタンプを押してもらった指定券)
 
 今まで北陸新幹線開業前に2回乗車したから、これで三回目の乗車となる。

★北陸新幹線は大混雑★
 上越妙高までの北陸新幹線の指定席をとろうと思ったら、10日前にはB席を含めて完全に満席となっていた。平日だから甘く見ていたようだ。そこで自由席に座るために、東京駅に発車25分前に到着。すると最も短かった二号車の後ろ扉で、私の前に16人並んでいた。E席は無理でC席に座るしかない。(三列座席の窓際のA席は車内販売を利用しにくいからね)
 扉が開いて乗り込んだが、前扉から乗り込んだ老人グループが乗るのに時間がかかったので、運よくE席をゲットできた。
 東京発の時点で、立ち客が出た。高崎発の時点では、二号車の通路だけで何と25人も立っていた。こりゃ車内販売のワゴンは来れないや、残念だ。

★シュークラ車両の外観★
 3両編成の「越乃シュークラ」車両は、青が基調の塗色となっている。
海から非常に近い青海川駅では、海・空・車両のすべてが青で、特に鮮やかに見える。「青海川」という駅名にふさわしい景色だった。
 
 3回目の乗車だが、車両が美しく見えたのは、今回が初めてだ。
 一号車は、やや高めの料理が出る旅行商品専用車両、二号車はイベントと車内販売の車両、三号車は一般客の座席だ。

★座席★
 三号車の一般客の座席は、前の席との幅が広くとってあるのが特長だ。テーブルも二種類ある。通路側の客が肘掛けから出したテーブルに飲み物をおいても。そのまま通路に出られる幅だ。
座席の色は、白に近い席と黒に近い席が交互に並んでいる。
  
 一号車の座席は、ボックスシートとソファーのような席で、共にテーブルが大きくゆったりした席で、リクライニングはしない。料理を食べるのがメインの席だから、リクライニングは不要だろう。
 

★音楽の生演奏★
 二号車のイベントスペースでは、音楽の演奏が何回か行われる。前回乗ったときはジャズだったが、今回はバイオリン、フルート、電子オルガンによる演奏だ。
  
 15分ほどの演奏が、3回に分けて行われる。私は音楽に詳しくはなく曲名は知らないが、聞いたことのある曲ばかりだった。揺れが大きく日差しもある場所て演奏するのは大変なのに、立派な演奏だった。観客は第二公演からはノリがよくなり、大きな拍手だった。

★地酒の試飲★
  
  イベントスペースでは、新潟の日本酒の試飲が行われる。酒蔵の方が酒を持って乗車し、宣伝をかねて酒をふるまうのである。うまいと思った客、テンションあがった客は売店で購入するという仕組みだ。
この日の試飲をする酒造会社さんは、シュークラで試飲をするのは初めてとのことで、イベント担当の常務員が補助していた。
 炭酸入りの軽いお酒、ゆず入りのお酒も、無料で試飲できた。
 酒が回ってくると、ハイになり口数が多くなって他のグループの乗客と盛り上がることも出てきた。良い雰囲気だ。

★車内の設備★
 
 2号車には、シュークラグッズ、地元の土産類のショーケースが置かれている。写真はシュークラのボールペン。

 
 同じく2号車には、スタンプが置かれている。ただ、乗車記念証のような立派な台紙はない。
 
 撮影ボードもある。私は青海川駅で撮ってもらった。

★客層★
 平日の午前から酒を飲む列車に乗るわけだから、60歳以上の客が多い。大人の休日倶楽部パス期間の平日だけあって、定年退職した年代の客が多かった。1人客も4~5人乗っていた。
 ただ今回は20~30歳くらいの若い男女が仕事モードの服で大勢乗っていた。長岡で観光に携わる関係者が勉強を兼ねての乗車だそうだ。彼らが青海川で降りたら、三号車はガラガラだ。もともと平日で客は多くないし。

★車内販売★
 車内販売は、二号車のカウンターで行われる。ワゴンやカゴによる巡回はない。三両編成だから隣の車両に行くだけだ。
 けっこう大きなカウンターだ。
 
 地元新潟の地酒は、多くの種類がそろっている。三種類の地酒とつまみのセット2000円もある。
 
 それ以外に売られている品数も多い。座席に置かれていたメニューはこちら。
 
  そして、こちらも。
 
  私は2回カウンターで車内販売を利用した。買った品物は・・・
 
★「おにぎり」400円と「レルヒさんサイダー」260円
おにぎりは、多くの駅弁を作っている上越市のホテルハイマートの品だ。
 
★ドーナツ・コーヒーセット500円
 夕方から仕事だから、酒を飲むわけにはいかない。日本酒はあまり得意ではないし。そこで定番のコーヒーにした。セットになったのは、雪室ドーナツだ。

★販売員の腕★
 この日、凄腕の乗務員を二人見つけた。
 一人は、イベント担当の常務員。試飲と音楽の案内を短時間でテキパキと済ませるのだがそれでいて慌ただしい雰囲気がない。全体に目配りして、出しゃばらないが必要なことはパッと動く。
 私は長岡駅を発車する瞬間、二号車売店前で駅員に手を振り返す準備をしていた。今まで2回は、駅員が5~6人ホームに立って、手や旗を振って見送ってくれたからだ。私が手を振ろうとキョロキョロしているのを見て、今日は手を振るのは無いようです、と説明してくれた。

 もう一人は、カウンターの販売員。「コーヒー・ドーナツセットください」と頼んだら、「申し訳ありません、長岡で積み込みます」とのこと。そこで「魚が苦手なので、弁当でなくて『おにぎり』ください」と頼んだ。
 すると「『おにぎり』には明太子が入っていますが大丈夫ですか」と確認してきた。客の見落としがないか確かめる気持ちが嬉しい。
 長岡発車後に「えーと、ドーナツ・・・」と言いかけたら、しっかり覚えてもらっていて、すぐ段ボールから出してくれた。覚えてもらって、迅速な対応には感心した。
 こういう腕の良い販売員が二人もいて、快適な観光快速の旅を送ることができた。(客の一人に迷惑をかけ続けられたが、謝るどころか被害者の私に逆切れしてきて、文句言われたのはあったけど)