ある日、普通列車グリーン車に乗った。すると、凄腕グリーンアテンダントさんが、前から歩いてきた。
「今日は、ラッキー」と想いながら、仕事っぷりを観察した。前から歩いてくる歩く速さと視線が絶妙だと感心しているうちに、私の横に来た。
「どうも」とだけ挨拶して、ビールとジャガリコを買った。
代金を払って、品物を払い、テーブルの上に置かれた缶ビールをプシュッ!
ここで、「おっ!さすが凄腕アテンダントだ」と驚いた。
上の写真は、この時の品物が置かれた状態の写真だ。缶ビールを開けたものの、品物はテーブルから1cmも動かしていない。
どこが凄いか、お気づきだろうか。
答えは、商品を置く向きだ。
商品を客の方に向けて置いているのである。上の写真だと、「じゃがりこ」という商品名を客の方に向けている。そして、麒麟一番搾りのラベルを、客の正面に向けている。
これは当たり前のような気がするが、結構次の写真↓のように商品を置くアテンダントがいるのも事実だ。商品がナナメだったり、逆に置かれたりすると、やっつけ仕事のような気がしてしまう。
特急列車の車内販売でも、同様だ。
とりわけ、ホットコーヒーは、向きに配慮してテーブルに置くと、非常にカッコよい。
『イマイチの例』・・・ミルクと砂糖はバラバラに置く。コーヒーカップの向きには気を遣わずにテキトーに置く。
『立派な例』・・・コーヒーカップの向きは、ラベルを正面に向ける。マドラーと砂糖をそろえる。
本来はこのくらいで十分なのだが、今までに砂糖のラベルもキッチリ客の方を向けた販売員も見たことがある。
無理して揃えようとすると、時間がかかってしまう。凄腕の販売員は、自然と正面を向くから、感心してしまう。
もちろん、正面に向ければ全てよいわけではない。
ビールのラベルを正面に向けたとしても、勢いよくドスンとテーブルに置くのは論外だ。
もちろん、お釣りは正確に。笑顔で品物を渡してもらえば、更に気分良い。いくつかの条件の一つではあるが、品物を客の方に向けてくれるのも、大切だと感じる。