双海編に乗ってきた~「伊予灘ものがたり」 | 車内販売でございます。

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 『伊予灘ものがたりQ&A


 4月上旬に「伊予灘ものがたり」に乗ってきた。

 前回は「道後編」のアフタヌーンティー についてまとめた。今回は「双海編」について。


 「伊予灘ものがたり」は、「大洲編」「双海編」「八幡浜編」「道後編」の4本があるが、今回は、まだ乗車したことがない「双海(ふたみ)編」に乗車して、食事を堪能した。


 すると、実質12分で、使った食器を運び出し、新たな食材と食器を搬入。テーブルを拭くなどの車内清掃をして、受け入れ態勢を整えるわけだ。



 この日は、大洲城の観光PRを兼ねて、武者姿での出迎えも。




 これだけ↑の量の食材や食器を運び込む。アテンダントさんだけでは足りずに、他のスタッフの応援も得る。

 発車6分ほど前に、乗車できるようになった。しかし、乗客はやけに少ない。ほほぜ満席なのに、どうした?と思っていたら、謎が解けた。発車4分前に、松山方面からの「宇和海9号」が到着して、乗り換えた客が多かった。1本前の特急で到着した私もそうだが、「伊予灘ものがたり」は、乗って楽しむ観光列車だとあらためて感じた。


 「双海編」が発車する伊予大洲駅で列車を待っていると、「大洲編」の列車が到着した。このあと、伊予大洲10:51発「双海編」になるのだが、アテンダントさん始めスタッフは、「ご乗車ありがとうございました」と乗客を送り出した後、大忙し。20分後には発車するが、「大洲編」に乗ってきた客を送り出すのに3分くらいかかり、発車5分前には乗れるようにしたいところだ。



 この「双海編」では、昼食を予約していた。「レストランからり」の料理で、4500円だ。料理の説明には、こう書いてある。

【愛媛 内子の里山に 芽吹きの春】
~内子の木材で造る特製御重で和洋折衷料理~



 二段の木製重箱には、様々な地元の食材を使った料理が収められている。種類が多くて、見た目も美味そうだ。




 こちらは、9種類の料理だ。これだけの種類があれば、1つ2つ食べられない料理があっても、料理は楽しめる。



 見た目も綺麗だが、味は本格的だ。美味いのは間違いない。欲を言えば、汁物が欲しいところだ。
 この日、渡されたメニューは、こちら↓。



 飲み物は注文しないと全く出ないので、今回もお茶を注文。ペットボトル入りの「愛媛の特選茶」200円だ。氷入りのグラスもついて200円なら、とても安いと感じる。箸も、伊予灘ものがたりの名が入っていて、細やかさを感じる。



 料理の後は、食後のコーヒーだ。早く料理を食べた客には、コーヒーも早く、遅い客にはコーヒーは遅く出す。あわてさせないのが良い。

 器は、地元の砥部焼だ。隣の客とは形が少し違うのも、手作り感があり楽しい。




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 「双海編」では、途中の伊予上灘駅に停車する。ここでは、地元の方が歓迎してくれる。



 この伊予上灘駅は、現在は伊予市だが、2005年に合併するまでは双海町だった。地域の名前が、伊予灘物語の列車名4本のうちの1つになっているのである。これは歓迎したくなるハズだ。
 停車している時に、駅舎の中では、特産物を販売していた。



 車内販売ではないものの、私はこういうの好きだから、何点か買うことにした。

 いちご入りのもち200円、ポストカード50円、さくらパン100円の3つだ。残念なことに、買ったのは、私ともう一人だけ。売れないと、廃止につながるのでは、と心配だ。


 このおもてなしの説明だ。



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 「伊予灘ものがたり」は温かいおもてなし列車だが、今回の乗車でその温かさを再認識した。


 この「双海編」では、明日誕生日を迎える乗客が2人いた。1号車と2号車に1人ずつ乗っていた。特に「誕生日を迎える方いますか?」と尋ねたのではなく、アテンダントさんが乗客と話をしていて知ったのだ。

 上の写真は、アテンダントさん総出で、誕生日を祝う様子。周りの乗客も全員拍手して祝った。私もこの方とは、前日に「しまんトロッコ」で一緒になっており、「双海編」で再び会って「またお会いしましたね」と話をしていたから、当然おめでとうと声をかけた。
 観光列車は、発車する時に駅員に手を振るなど、自然とホームや沿線の人に手を振る機会ができる。温かい気持ちになっていたから、祝福したのだろう。


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 実は、今回の四国旅行で、最も感激したのは、「双海編」で食事券をアテンダントさんが確認しに来た場面だった。

 アテンダントさんは、どの客が食事を予約しているかを知るために、食事券を確認しにくる。私の下に確認しに来たアテンダントさんに、「はい、食事の予約しています」と言って、食事券を出そうとした。

 すると、アテンダントさんは、私の顔を見ただけで「あっ、今日も御乗車いただきありがとうございます!」と言ってくれたのだ。最も一生懸命頑張っていると思えたアテンダントさんが、私のことを覚えていてくれたのだから、すっごく感激したなんてもんじゃない。

 前回に乗車した時、「予土線のトロッコに乗って車内販売を利用しに四国に来ます。その時に伊予灘ものがたりにまた乗ります」と言ったのを覚えていてくれたのだから、凄い。

 今回の乗車で、アテンダントさんがずいぶん増えているように感じた。1日4本の列車を全部1人が乗務するのは、非常にキツイからのようで、交代をしながら乗務している。新しいアテンダントさんも、明るく積極的に動いていて、好感を持てた。やはり、昨年8月のスタートからのアテンダントさんの意識が高いから、後から入ったアテンダントさんも、仕事っぷりを感じ取っていると思う。

 ますます「伊予灘ものがたり」の応援をしたくなった。