比較的暇になったので、この2~3週に車内販売利用の旅に出かけることにした。
今回は、わたらせ渓谷鉄道だ。群馬県の桐生から足尾方面へ向かう第三セクターだ。11月22日は、平日にもかかわらず2種類のトロッコ列車が運転される絶好の日だ。
現地までは東武特急「りょうもう」を使うものだが、「りょうもう」には残念ながら車内販売がない。そこで往きは強引に「きぬ」に乗って栃木駅まで行き、JR両毛線で桐生まで行った。
桐生から1両編成の列車で大間々駅へ。ここから「トロッコわたらせ渓谷号」に乗り換える。東武トラベルで整理券は購入してあるから、乗車はできる。ただし、乗車時に大間々駅で座席を指定してもらう必要がある。一人での乗車であり、団体客に混ざると嫌なので、景色の良い進行方向右側を避けて、空いている一角にしてもらう。
大間々を11:14に発車。ディーゼル機関車に引かれた4両編成の2号車3号車が指定席のトロッコ。風を受けられるが、比較的暖かい日とはいえ何せ11月、寒い。
下の写真は発車する15分ほど前。この後に団体客が大勢やってきた。
紅葉がきれいな時期だったが、私の主な目的は当然のことながら、車内販売の利用だ。
後部の座席が、車内販売の準備スペース、つまり商品置き場として利用されている。先ずは、弁当を予約した乗客に、準備スペースに来てもらって販売する。そしてその後に、予約していない客にも、ワゴンで販売する形をとっていた。
私は「やまと豚弁当」1000円を購入。栃木駅前で朝食を食べて2時間30分ほどなのに、食べたくなってしまう。綺麗な景色の中で弁当を食べるのは、最高な気分だ。
やまと豚弁当は、冷えてもおいしい。結構ボリュームがあり、満足だ。なぜか、手ぬぐいもついていてラッキー。
弁当の製造者は、レストラン清流という、わたらせ渓谷鉄道の直営店だ。次に行くなら「トロッコ弁当」900円も美味そうで、食べてみたい。
ワゴンで売りに来た人は、都市部の客商売とは違い、地元の普通の人が乗っている感じだ。地方の列車でのんびりする雰囲気であるから、都会と同じような丁寧さよりも、素朴な接客は親しみやすくて合っている。
自動販売機もあるが、買う人はほとんどいない。
途中の神戸(こうど)駅で、団体客が降りて、乗客は半分以下になった。
5km以上のトンネルの中では、天井のイルミネーションが光って綺麗だ。
私は風邪気味だったこともあり、空いている普通の客車に移動した。景色の良い右側が観れて、温かい。更に車内販売の準備スペースの近くなので、車内販売のいろいろな様子が分かる。
車内販売のワゴンは2種類ある。
弁当のワゴン以外に、車掌がグッズを積んだワゴンを押して巡回していた。私は、クリアファイル200円と定規450円を購入。次の駅まで15分以上あるため、その間に販売して増収を図るのだ。
ちなみに、写真にある大福もちは、神戸駅で立ち売りしていたもの。250円でつい買ってしまった。
駅弁の立ち売りも少なくなったが、こういう風情があるものは好きだ。
実は私は餅が嫌いで、お汁粉・お雑煮でも餅は食べない。好きではないけど買ってしまうエネルギーは、どこから来るのだろうか。
私は沢入駅で下車。観光を一切しないで、約5分後の上り「トロッコわっしー号」で戻る。この先は、次回に。