立ち客への案内【9】 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 ある日の朝の通勤ラッシユの時間帯。上りの普通列車グリーン車は混雑していいた。私は4号車5号車の12階をざっと見たが、全部青ランプで満席だった。デッキには、私ともう一人の立ち客が、合計2人いる状態だ。

 さあどうしようか、選択肢は2つ。「より混雑した普通車に移動して、購入したグリーン料金750円を払い戻しする」か、それとも「立っていても普通車より楽だから、このまま立っているか」のどちらかだ。




 1分もしないうちにアテンダントさんが来た。こちらが話しかける前に、アテンダントさんの先制攻撃(?)があった。

 「満席で申し訳ありません。」(うわっ!丁寧だね。いきなりグリーン券のチェックをしないのは立派だな)

 そして端末を見ながら、「次の駅で二階が4席空きますが、いかがなさいますか? 普通車に移動なさるのでしたら不使用証明を出しますが」

 これは助かる情報だ。要するに、東海道線なら横浜から東京行に乗ったら満席で座れなかった・・・そんな時に「川崎からなら空きが出ます」という情報を伝えて、普通車に移るかどうか乗客に判断してもらおうというのだから、非常に親切だ。

 私ともう一人の客は、次の駅から座れるのならグリーン車に乗るという選択をした。実際に次の駅で、2階で4席空いたので、空いた席に座った。風邪をひいて疲労困憊している時だったので、本当に助かった。




 ただし、この技は使いにくい場合がある。

 空席4つで立ち客4人なら、確実に座れるとは限らない。川崎までのグリーン券を買った客でも「あれ?東京まで買ったつもりだったのに」と変更を申し出て座り続ける可能性もあるからだ。空席の奪い合いになって、座れない客が出たら、アテンダントは結果的に「うそつき」になってしまう。

 立ち客が多くて、空席の予定が少ない時も困難だ。もし特定の乗客だけに「5番のB席は次で空きますよ」と伝えるのは、「えこひいき」と受け取られる可能性がある。他の立ち客からクレームが来てもおかしくない。

 使い方を間違えたら苦情の原因になる技だが、使える時には適切に使ってほしい。