携帯電話の注意【5】 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 普通列車グリーン車のアテンダントの主な仕事は、車内販売と、グリーン券のチェックだ。

 ただし、これ以外に「携帯電話の注意」を期待する客もいる。東海道線や高崎線などの普通列車は、普通車と同じく「通話はご遠慮ください」となっている。グリーン車であっても、特急と同様の「通話はデッキで」ではなく、通話は不可なのである。

 電話が携帯にかかってきたら、せめて「今は電車の中です。降りたらかけ直します」と小声で話して、すぐ切って欲しいものだ。

 ところが、中にはデッキで「あ、オレ。久々!!いや、別に用事というわけではないんだけど・・・」と延々と話して大声で響かす不届き物もいる。座席に座りながら長々と話をする客もいる。


 アテンダントさんが、携帯電話の注意をするのは、正直言って難しい。もともとマナーがなってない輩だから、逆切れする可能性もある。注意は本当はしたくないはずだ。

 そんな状況で注意するのなら、注意するだけでも拍手を贈りたい。しかし、感心する注意の仕方をしたアテンダントさんを見たことがある。


 1回は、私がグリーン車を利用し始めてすぐの時期、某業界団体の役員から私の携帯に電話がかかってきた。乗車率1~2割と空いていたが、特急と同じ感覚でデッキに移動して話を始めた。すると、すぐアテンダントさんが車内販売のカゴを持ってやってきた。アテンダントさんは、ニコッと笑いながら無言で、デッキ付近の「携帯off」の表示を手のひらで指して、携帯使用はご遠慮くださいと言いたそうなお辞儀。私はあわてて「すみません、またかけ直します」と相手に伝えて切ったのだった。

 降りる時に見送りに来たアテンダントさんに、私は「申し訳ありません」と謝った。

 

 2回目は別のアテンダントさん。今まで「カリスマアテンダント」と呼ぶのにふさわしい人を4人見てきたが、その中の1人だ。

 グリーン車の2階建てでない平屋部分の12人席には、10人が座っていて満席に近かった。その中の2人は眠っていた。その平屋の一番後ろの人の携帯に電話がかかってきた。すると、周りの迷惑を顧みず、座りながら携帯電話で話し始めた。冗談言って笑っていたので、急ぎの仕事ではなかったようだ。

 カリスマアテンダントさんが来て、すぐ携帯使用に気づいた。すると、12人の平屋席の一番前(携帯使用客の2列前)に立った。そして携帯利用客と目が合うと、何も言わずに身振り手振りで伝えた。『携帯通話・ダメ・お願いします。』 左手を携帯を持ったような手つきで耳に当てて「携帯での通話」、指を交差させて×印を作って「ダメ」、そしてお辞儀して「お願いします」である。無言でも伝わるし、言葉尻で逆切れされる危険性も少ないと思う。