小説「星を掬う」町田そのこ
中央文庫
夫からDVを受けて離婚した女性が主人公で、
離婚したのに夫がやってきて殴る蹴るを繰り返して金を奪っていく、
という救いもない始まりで、その後、自分を捨てた母親と再会するのですが、
その母親が若年性認知症を患いながら、シェアハウスのようなところに住んでいて、
主人公の女性もそこに避難する形で同居が始まります。
そこに住んでいる女性たちもみんな過酷なバックボーンがあり、
読んでいて憂鬱は募る一方なのですが、
そこは町田そのこの独壇場で、決して辛い悲しいというだけではなく、
タイトルの「星を掬う」ような展開へ持って行きます。
でもまあイライラが収まらない約3名の登場人物のおかげで、
読後感はただただ憂鬱でした…。
60点