小説「流人道中記」上・下 浅田次郎

 

中公文庫

 

江戸末期、姦通罪により切腹を言い渡された旗本が、

「痛えからいやだ」と切腹を拒否し、

蝦夷地へ流罪になることになった。

江戸から流人を押送するのは奉行所の若き与力見習。

本作はこの二人によるロードムービー。

道中で出会うさまざまな人たちが、

決して交わることのない二人の関係を変えてゆく。

まさに熟練の筆運びに感心させられるばかり。

帯に「新たなる国民的時代小説」というのは言いえて妙。

 

クローバー85点

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