東京都浴場組合から返信を頂きました | 紙風船

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中学校と高校で社会科を教えています(いました)。街探検や銭湯が大好き。ピクトグラムや珍しいものが好き。でも一番の生きがいは、子どもたちに「先生の授業、たのしい」と言ってもらえることです。

前回のブログで紹介したように,東京都浴場組合へ,石川県内の銭湯を支援する募金活動開催の二度目のお願いメールを出しました。すると,返信を頂けたのです。

 

主旨のみ紹介します。

ここから ――

東京都浴場組合事務局 〇〇様

N様 メールをいただきました件,

組合では早々に組合員の方,つまり浴場主の皆様より義援金を募り,全国浴場組合とともに送金させていただきました。
東京の浴場主には石川出身の方も多くあり(略),個別に支援活動をされている方もいらっしゃいます。ご理解いただければ幸いです。

―― ここまで

 

すでに東京都浴場組合および全国の組合の皆様は義援金を送られていたのです!!

しっかりと「共助」の輪ができていたのですね。感服しました。

また,一銭湯好きに過ぎないボクのメールに対して,返信をくださったことに感謝します。

 

以下,蛇足とは思いますが,先ほどのメールへのボクの返信と,先ほどのメールに先立つ東京都浴場組合への二信を掲載します。

 

●返信メール

東京都浴場組合事務局  〇〇様へ,

Nです。

 

ご丁寧な返信をありがとうございます。

また,お礼が遅れて申し訳ありませんでした。

 

東京都浴場組合様がすでに義援金を募られて送金されていたことは不明にして存じ上げておりませんでした。

迅速な行動に感嘆するとともに,私からのメールがさらなるご負担をかけるような内容となっていたことをおわびします。

 

ただ欲を言えば,せっかくの義援金の件,「東京銭湯」HPに掲載などされてもよろしかったのではと思います。「身内のことなので」と憚るご心情だったのかと推測も致しますが。

 

〇〇様のお身内にも被災された方がいらっしゃるのですね。

ご心痛お察しします。

私も,被災された皆様が,少しでもはやく,暖かく安心できる日々を取り戻せることを願っております。

せめての一助として,銭湯ブログ仲間から募金箱を設置している銭湯があるとの情報が届いていますので,さっそく週末に訪湯して募金してまいります。

 

この度は,一介の銭湯好きの思いつきに対して,真摯にご回答を頂けたことを心より感謝いたします。

ありがとうございました。

 

また,いただいたメールですが,主旨のみ(すでに義援金を募って送金していること)私のブログで紹介させていただきますので,ご了解ください。

よろしくお願いいたします。

 

●東京都浴場組合への2信

東京都浴場組合様

Nと申します。一銭湯ファンの立場から再度のお願いをいたします。石川県浴場組合へ向けた募金活動を都内の銭湯で協力して開催していただけないでしょうか。

 

すでに被災地では再開可能な銭湯が営業をはじめ,被災された地元の方々優先で奉仕されています。自らも被災される中での営業には運転資金だけでも多くの負担がかかっていることでしょう。当面はこの皆さんの活動を支えるべく全国の銭湯ファンからエールと資金を送ることをしていただきたいのです。

 

石川県金沢市在住の私の知人は,偶々地震発生時に能登町にいて被災されました。命からがら金沢市に戻られ銭湯に入った時の心境を次のようにつづられています。ご本人の了解を得て転載します。

ここから――

私自身,被災地能登から金沢に帰ってきて銭湯に入った時に,とても生き返った気持ちになった事を思い出しました。あ,自分は生きてるのだと。はじめてホッとできた瞬間だったのかもしれません。「生きてる」って温かいことで実感が湧くのかもしれません。被災地でお風呂に入った方々はもっともっとそう思ったはずです。

「銭湯」には人に生きる力を与える不思議な力があることには間違いありません。銭湯と深い関わりがあり数も多いはずの北陸でも,その数が減っており,寂しく思います。

災害時にもなくてはならない存在なのに,このまま減り続けるのはあまりに残念です。

 

私は昨日,兼六温泉(近所の銭湯)に入ってきました。石川県の銭湯では,さすがに石川県公共浴場組合が各銭湯に能登半島地震の募金箱を設置しており,私も募金させていただきました。

東京ではこんなに銭湯の「お客様」が働きかけているなんて,さすが東京❗️❗️と思いました。

 

私も銭湯好きです。教員を定年退職したら銭湯経営したいくらいです。でも,薪でたいたり,大変なのかも。

でも銭湯は無くしてはいけないものであり,大切な文化であり,ライフラインであり,生きる力ですね。

―― ここまで。

 

金沢に帰ってきて銭湯に入った時に,とても生き返った気持ちになった事を思い出しました。あ,自分は生きてるのだと。はじめてホッとできた瞬間だったのかもしれません。「生きてる」って温かいことで実感が湧くのかもしれません。被災地でお風呂に入った方々はもっともっとそう思ったはずです。

「銭湯」には人に生きる力を与える不思議な力があることには間違いありません。銭湯は無くしてはいけないものであり,大切な文化であり,ライフラインであり,生きる力ですね。

 

なんて力強い「銭湯愛」の言葉でしょうか。「銭湯」が地域に果たす役割,災害時に果たすことが出来る役割を,こんなにも実感を込めて語ってくださっている。この声を全国の銭湯で盛り上げていくことが,広く長い目でみて「銭湯再興」につながっていくことにつながることは確実です。

 

前例がない取り組みになると思われますが,後世に残る取り組みになることは間違いありません。どうか東京都浴場組合の皆様におかれましては,よろしくご決断のほどをお願いいたします。

 

―― ここまで。

 

MOさんの投稿がきっかけとなり,これまで銭湯ブログ仲間の方々が東京都浴場組合に募金お願いのメールを送られてきました。しかしどなたにも返信はなく,どうしたものか,署名活動をしようとまで考えた方もいらっしゃいます。

 

今回ボクのメールに事務局の方が返信してくださったのは,文さんが綴られた「銭湯愛」あふれる文章のおかげだと思います。

 

被災された皆さんのご苦労はまだまだ続きますが,今回の件で,多くの方が被災された皆さんに心を寄せていることや具体的に動かれていることを知ることができました。皆さんのブログなど読むたびに,「人の心は温かいなぁ」と思うことが出来ました。ありがとうございました。