今日6月3日はペリー来航の日です。
ボクは中学校の歴史の授業で,「ペリー来航」にだけしぼって1時間かけた授業をしてきました。
その様子を2021年のブログに載せています。
けっこうオトナでも「あれ?言われてみればどうだったっけ?」と首をひねる[問題]があるので,ぜひご覧ください。
そして今日はその先のことまで書いていきます。
こちらもお付き合いいただけると嬉しいです。
さて,ペリーは今さらですが,日本人にとって〈知らない人はいない〉レベルの超有名人です。
歴史上これに匹敵する外国人といえば,誰があげられるでしょうか?ちょっと考えてみてください。
中学校の「社会科のセンセイ」としては,次の人たちをあげたくなります。
鑑真,サビエル,ペリー,そしてマッカーサー。
この人たちにはある共通点があります。
それは何でしょうか
実は,いずれの人も
日本の時代の転換点に登場している
という点です。
鑑真は原始から古代(弥生・飛鳥→奈良),
ザビエルは中世から近世(戦国→江戸)
ペリーは近世から近代(江戸→明治)
マッカーサーは近代から現代(戦前→戦後)
*細かい話ですが,鑑真だけは少し時期がずれます(彼は古代の完成期の人ですが,転換点の典型的な人物が教科書には記載されていないので代替しています)
このことは別の見方をすれば,
〈日本の歴史は常に列島の外からの力,つまり「外圧」により大きく転換することを繰り返してきた〉ということになります。
*これも細かな話ですが,「外圧」を時代転換の原動力(推進力)に変える潜在力が日本にあったことも見逃してはいけません。
いわば「黒船来航(襲来)」のインパクトが
日本歴史を大きく動かしてきたのです。
さて,そこでボクは思うのです。
次の「黒船」はいつ頃,どこから,やって来るのだろう?と。
古代以前,大和王権内部は諸豪族の内紛と他地域の諸王との争乱に明け暮れていました。
江戸時代以前はいわずとしれた130年余に及ぶ戦国時代。
江戸末期は130年余に及ぶ停滞期が続き,
戦前(1920年~30年代)は,明治体制の制度疲労と相次ぐ不況で混乱していました。
そして今,日本は「少子化」により,歴史始まって以来の「人口減少社会」に突入しています。
まさに,日本は〈時代の転換点〉に立っているとボクは認識しています。
こんな時に,いつも「黒船」が来航(来襲)してきたのです。
だから,次の「黒船」は・・・と考えてしまうのです。
中国から 西欧から 米国から
だがしかし,同時にこんなことも思います。
「いつまでも〈黒船頼み〉なんて恥ずかしくないか
もう〈黒船頼み〉はやめようよ」
ねぇ,「人口減少」自体はまったく「外圧(外患)」に関係ない日本内部の問題(内憂)です。
この問題を解決していくのは,日本人の手でやりましょうよ。
日本人自ら,日本の歴史を転換していく。
もちろんグローバル化の時代ですから,
そこに外国の制度や文化をとりいれることはかまいません。
でも,「ただのマネ」ではなく「創造的な模倣」をしていく。
そして〈人口減少をしていく中での豊かさ〉を実現していく。
これからの世界は,日本のみならず,ヨーロッパ,さらにはや中国ですら「人口減少」に直面していきます。
日本がまっさきに〈人口減少をしていく中での豊かさ〉を実現できたら,それこそ世界の,先進国の最先端に立つことができるのです。
だから,やりましょうよ。日本人の手で。
次の「黒船」はいりません。