「何見てるんだ？ミケット」
「ちょっとオークションを
チェックしてたっす！」
「あ～、やったことないけど
オークションってずっとチェックして
競ってなきゃダメなの？」
「いや、最初に自分が出せる
最大値を入札しとくと
自動で競ってくれるんす。それで
相手が自分の出した値段を超えたら
連絡が来るっす！」
「へえ」
「そこで、もうちょっと出すなら
最後の勝負っす！終了ギリギリに
入札するのがコツっすね！」
「そうなんだ」
「299署の署長のイスも
オークションに出ないっすかね？
2千円なら出してもいいっす！」
「やすっ！」
「ハンコだけ押しといたら
いいんすよ！徹夜の張り込みや、
聞き込みもないんすよ！
めっちゃ楽っす！」
「いや、もう今からは
ハンコもなくなるだろ？」
「ああっ！すげー楽そう！
う～ん、、、仕方ない。3千円までなら
涙を呑んで入札するっす！」
「秒で負けだな、、、」
「そんな秒で競り負けが決定の
お二人におすすめの映画あります！」
「秒で登場するね！スタッフ君！」
「美術商をやってる、オラヴィって
おじいさんがいて、家族より仕事を
優先して生きてきたんですけど、
美術店もオンラインギャラリーとかに
押されてジリ貧で、そろそろ
閉めなきゃって思ってるんですけど」
「ふんふん」
「でも最後に、名画に関わりたいって
想いもあって。そんな時、長い間
音信不通だった娘から、問題を起こして
引受手のない、孫の職業体験を
引き受けてくれって連絡が来るんです」
「で、渋々引き受けるんですね。
美術に興味のない孫のオットーは、
オラヴィが留守の間に、店番をしてて
実際の値段より絵を高く売ることに
成功するんですけど、、、」
「おお！やるねえ」
「そんなオットーを、オラヴィは
美術館に連れて行って、アートの
素晴らしさや美術商の面白さを語ります」
「徐々に交流が生まれるんすね、、、」
「そんな折、オークションの下見に行った
オラヴィは出品される絵の中の
一枚の肖像画に目を留めます」
「おお！展開キターっ！」
「その肖像画には、なぜか作者の
サインがなかったんですが、オラヴィは
名画だと確信。オットーと共に
作者を探し始めるんです！」
「果たして、その絵にサインがない理由は？
お金のないオラヴィは、競り落とすための
お金を工面できるのか？長く交流のなかった
娘との関係の修復はできるのか？」
「ぐいぐいくるねえ。借りていくよ！」
「マズル刑事。この映画、
名画の謎を探るサスペンスと
家族の再生を描いて、すげーよかったっす」
「静かな名作だな。
ラストの悲しみと喜びの入り混じった
複雑な味わい。落ち着いた
秋の夜長にピッタリだったな」
「俺も何かアートを、
部屋に飾りたくなったっす！
芸術の秋っす！」
「貸さないよ、、、
オークションのお金は」
「飾りたくなくなったっす！
秒で、、、、」
.................マズル刑事のオススメ映画.................
「ラスト・ディール
美術商と名前をなくした肖像画」
フィンランドのヘルシンキで美術店を営む、
年老いた美術商の孫のオットーが、家族より
も仕事を優先して生きてきた。そろそろ潮時
だと思いながらも、もう一度名画に関わり
たい思いを諦めきれずにいた。ある日、音信
不通だった娘から電話がくる。問題児の孫
息子オットーを職業体験のため数日預って
ほしいと頼まれ渋々預かることにする。
ある日、オラヴィはオークションハウスで
一枚の肖像画に目を奪われる。価値ある作品
だと確信したが、絵には署名がなく、作者
不明のまま数日後のオークションに出品
されるという。オットーとともに作者を探し
始めたオラヴィは、その画風から近代ロシア
美術の巨匠イリヤ・レーピンの作品と推測し
証拠探しに奔走する。どうしても「幻の
名画」を手にいれたいオラヴィは資金繰りに
奔走するが、その過程で想像もしていな
かった娘親子の過去を知るのだが…。
予告編はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=OGv1fE0EoWI
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