ユーラシア最先端の「ロカ岬」のに吹く風はとても強いものがありました。

でも目の前の大西洋の先には新大陸があるのです。


11月18日(月)

朝食

 今朝は4時間眠ってトイレで目覚め、2時間眠ってからウツラウツラして5時40分に起きてしまった。食事は6時30分からなので、それに合わせて部屋を出てレストランへ行くことにした。レストランでは昨夜と違い、最も奥の場所を指定されたが、まだ誰も来ていない。体調を考えて、昨日に引き続き軽めのものを食べることにした。後で聞いたのだが、旅行も7日以上たち、疲労などから体調不良の人が他にも数人いるようだった。昨夜も夕食を食べない人がいたくらいだ。
マリオットホテルの朝食 健康的な朝食メニュー
メニュー

チーズ(カッテージ、カマンベール、クリーム)、キウィ、スモモ、サニーレタス、キュウリ、トマト、ドレッシング、ゆで卵、牛乳、バナナ入りヨーグルト

パンなど炭水化物をとらなかったのだが、この方が体には良さそうな気がする。

7時頃には食べ終わっていたが、同席3人は美人の女性。料理も美味しく食べられ、アラブの王様の気分でブログなどの話が弾み、席を立ったのは7時25分になっていた。

出発

 今日は連泊だし、出発は9時なので、準備はゆったりすることができる。でも体は8時出発にセットされているので、実に暇になってしまった。

窓から外を見ると道路は朝のラッシュで混んでいる。隣にある学校(中学校か?)の生徒は、授業前のひとときを舗装された猫の額のような校庭でサッカーをしている。それも8時30分になると誰もいなくなった。始業なのだろう。

ようやく8時40分になったので、部屋を出てロビーに向かうと、ガイドの立原さんとディアゴさんが来ていた。外の空気は涼しい程度で爽やかである。

立原さんが「今日はシントラにも行くのですが、バスの中で話すことが足りません。何か話してほしいことはありませんか?」と聞かれたので「ポルトガルの教育事情はどうですか?小中高大と修学年数、学期、勉強科目、有名大学、進学状況、就職、一日の時間割などいろいろありますから、分かる範囲で話していただけると・・・・。」とお願いしておいた。

9時にバスに乗り込み、指定された右側4・5列目に着席して出発。立原さんから「皆さんおはようございます。今日の昼は20℃になるといっていましたが、シントラやロカ岬は風が吹いて冷たいですから、注意してください。これからロカ岬に向かっていきますが、それまでポルトガルの状況をお話ししたいと思います。現在ポルトガルの経済状況は良くありません。労使が協調しないためストライキもたくさん起こります。」と話している間に、9時9分に17世紀の水道橋が現れてきた。

この後立原さんがポルトガル事情を話してくれた。

「ポルトガルは外来植物がとても多いです。大航海時代に持ち込まれたのですが、ある意味これは世界最初の環境破壊になるかもしれません。ポルトガルでも日本のアニメはとても人気があります。ドラゴンボール現象を引き起こしたこともあります。その番組を見たくて、学校をさぼる生徒が続出したのです。」

「先ほどご質問がありましたこちらの教育ですが、小学校4年、中学校5年、高校3年、大学4年となっています。落第は頻繁にあり、自分の学力にあった学年に入ることは何も恥ずかしくはありません。ですからクラス内には様々な年齢の生徒がいることになります。有名大学としてはリスボン大学、コインブラ大学があります。コインブラ大学は世界で2番目に古い大学で、ここで経済学部の教授をしていたサラザールが大統領になり、その後独裁をしたのです。その独裁は1974年4月25日の無血革命で倒れました。」

「この国の消費税は25%です。平均月収は1000ユーロくらいですが、そのうち3分の1位を税金として払います。レストランの店員の月収は500ユーロくらいです。小さな家でも家賃は月に500ユーロはしますので、若者の多くは母親に頼るパラサイト状態です。毎週末になると、汚れ物を持って実家に戻り、週初めに食料をもらって帰ってきます。会社員は8時間勤務で昼休みは1時間半~2時間取ります。仕事より食事が重要なのです。そして食後はエスプレッソコーヒーを飲みます。コーヒーはデルタコーヒーが有名です。このコーヒーはフランコ時代にはスペインへ密輸をしていました。」

「ポルトガルというとポートワインが有名ですが、イギリス資本が80%を占め独占的に輸出しています。この国で生産されたものは品質と価格が一致しないものが多いので、有名でなくても良い品を安く手に入れることができます。ポルトガル人気質はまじめで、時間を守り、丁寧に仕事をするところです。」いわれてみると、運転手のルイスさんは、出発時刻は非常に正確だし、到着時刻もほとんど予定通りになっていた。

「有名なものにコルクがありますが、近年ワインの栓の需要が減りましたので、コルク製品の多様化を進めています。保温、断熱、防火、軽量などといった特色を生かし、帽子やカバン、エプロンなども作られています。」

ロカ岬

ロカ岬のモニュメント  ロカ岬のプレート

ロカ岬のモニュメント   「地はて海はじまる」のプレート 

バスは次第に山道に入り、連続したカーブを何度も曲がっていくと、やがて断崖の上に建つ灯台が見えてきた。この辺りは風光明媚で温暖なため、高級住宅街になっている。

やがて9時48分に西経9度30分に位置するユーラシア大陸最西端の「ロカ岬」に到着した。

岬の断崖の先端には、上部に十字架をつけた高さ7~8mの石碑が建てられている。その下には「地はて海はじまる」というポルトガルの詩人“カモンエス”の言葉と“ユーロッパ大陸最西端の地”と書いたプレートがはめ込まれていた。

見渡す限りの大西洋の彼方にはアメリカ大陸がある。「アメリカへ行きたいか!!」「オーーー!!」と女の雄叫びをあげている人もいてバスへ戻り、車内で、シントラ市の印章の入ったロカ岬到達証をもらって、10時20分出発。


東端、南端、西端、北端ともっとも端に行くと、誰もがその先には何があるのだろうと言う気持ちになるものです。スペインポルトガルの人が最初にそう考えて実行した気持ちが分かるような気がします。