旅行の最初から事件は起きたのです。もちろん順調にいくはずはないと覚悟はしていても、トラブルが起きると旅の疲労感は増すものです。でも不思議なことにそのトラブルがその旅の記憶のポイントになっていますからある意味トラブルも良いのかもしれません。
蘇苑飯店・部屋がない事件
ようやくたどり着いた2号棟のエレベーター
ロビーで待つこと5分。曹さんがカウンターにパスポートを預け、チェックインの手続きをしている。11時50分に各自ルームキーと明日の朝食券とパスポートをもらい「私の部屋は2136号室です」という曹さんの言葉を後に、栄さんが案内したエレベーターで上の階へあがった。中国は1階が1、2階が2と表示してあるから迷うことはない。3階で降りると2317号室がない。50m以上ある長い廊下を、スーツケースを引きずりながら部屋を探したがない。廊下に面している部屋の番号は1300番台なのだ。みると隣にも建物があるので連絡通路でいってみると行き止まりになっている。反対側に戻ってみると階段下に2400番台の部屋が見える。後で考えればその下の階が2300番台なのだが、初めての異国のホテルだからその階段を下りて迷ったらしゃれにならない。何しろ夜中の12時なのだから。
やむを得ず曹さんに来てもらうと、もう一度ロビーに降りて他のエレベーターを使わなければいけないことがわかった。みんなでゾロゾロと荷物を引きずり(廊下にカーペットを敷いてあるのでスーツケースがコロコロしてくれないのだ)エレベーターを降り、曲がりくねった1階の廊下を数十メートル歩き、中庭の池に架かった橋を渡るとそこにホテルの案内人と運転手の李さんがいた。ようやくそのエレベーターに乗り3階にあがると、そこに2300番台の部屋が並んでいた。
どうもこのホテルは2棟目を増築したが、1棟目とのつなぎ目をあまり考慮しなかったので、フロアーの高さが1棟と2棟でだいぶ異なってしまったようだ。おまけに、部屋への案内矢印などが肝腎の所にないから初めてのお客さんは道に迷ってしまう。
とにかく探しに探して部屋にたどり着いた時は12時20分になっていた。ところが部屋には暖房がギンギン効かせてあり室温が30℃以上はある。気持ちが悪いので大急ぎで窓を開け、暖房のスイッチを切った。こんな無駄なサービスをするより案内が先だろうに。エネルギーの無駄遣いだ。後で聞いた話だが、2400番台の部屋の人は“お一人様”参加が多く、最終的に部屋にたどり着いたのは12時40分を過ぎていたという。
2317号室
部屋はなかなかよい部屋だ。室内は清潔だし、様々な備品類も全部整っている。やはり最近の観光地化により設備は国際標準?になってきているのだろう。数えてみると18時間も移動をしてきたので体はくたくただ。おまけに最後の締めが部屋事件だからなおさらに精神的に疲れてしまった。風呂に入るのも面倒くさくなりスーツケースも開けずに今日はそのまま眠ることにした。明日は7時にモーニングコールが鳴るというし、今日の睡眠時間は6時間以内ということになる。
3月17日(土)
中庭
相変わらず夜中のトイレと朝方のトイレは欠かせない。そのうち6時30分になったので起き出したが、全身倦怠感でだるくてしようがない。こういうときは気持ちだけでも「自分は元気だ!!」と言い聞かせるしかない。カーテンと窓を開け、ひんやりした空気を室内に入れたが、外は曇りで雨はいつ降ってくるかわからない空模様だ。気温は18℃くらいになるといっていたが何しろ中国のことだから予想がつかない。雨具とコートは持参しなければならない。窓から見ると、部屋は1号棟に面していてその間は広い中庭になっている。大きな池をしつらえ錦鯉を泳がせ、太湖石やあずまや、植え込みを配してあるが、その風情や色合いからして比較的最近に作られたものであることは明らかだ。
朝食
いろいろ準備などをしていると7時25分になったので、朝食に行くことにした。食券・ルームキー・貴重品を身につけ、昨日迷った道を元にたどりながらレストランへ入ると、すでに多くの人が円卓を囲んで食事をしている。
もちろん相席で、料理はビュッフェスタイルだ。
メニューは
①白ご飯、②クロワッサン、③太めのうどん、④小籠包3つ、⑤目玉焼き、⑥ベーコン、⑦ソーセージ、⑧野菜炒め2種、⑨鶏肉炒め、⑩昆布の細切り炒め、⑪パックのヨーグルト
あまり美味しく感じないのは疲れからだろうが、体調を戻すには野菜をたくさん食べるのがよいので(そう信じている)それは美味しかった。ただ、ここの牛乳は飲む気がしない。水分不足になってしまうが部屋に戻ってから水を飲んで補うことにして、7時50分終了。
中国の料理は油をたくさん使うのが常識だ。材料に油をしみこませ、香辛料で変化をつけるというのがパターン化されている。だから、素材の味はどこかに飛んでしまっている。日本料理は、一つ一つは少量で素材の味を大切にしているから、中国料理は重い感じがしてしまう。中国の人が日本に来たときにこのような違いに気づくだろうか。ただ小籠包などの加工技術は進み変化に富んでいるが、微妙な味わいというものはない。
中国の子供がうるさい。甲高い声であちこち騒ぎまくり廊下を走っている。親も注意をしないし、というよりその親も大きな声でまくし立てているからみんなうるさい。
出発
部屋に戻って今日の手荷物の準備をしているうちに8時20分になったので、ロビーへ降りることにした。このホテルは連泊なのでスーツケースは部屋に置いたままでよいから気は楽だ。ロビーには曹さんが待っていて、バスに乗り込むとすでに皆さんほとんどが着席をしている。「おはようございます」といいながら、後ろの方の空いている席に座り込んだ。バスは定刻8時30分に出発。
ホテルを出て左に曲がるとコンビニがあるという情報なので今夜行ってみよう。しかしバスは右に曲がったので後で確かめねばならない。ものの30mも走っただろうか、そこの路地にたくさんの露店市場のようなお店が並んでいる。ここも今晩の見学ポイントになりそうだ。
ようやく蘇州観光が始まります。そこはそこで現代中国を見ることも出来、いろいろなことがあるのです。

