この日は七草、ホテルのレストラン「たん熊」さんは七草粥を出してくれるそれが大きな期待でいってみたのですが・・・・。
1月7日(土)
朝食
たん熊さんの入口 しゃれた朝食
4時50分に目が覚め、トイレを済ませてウツラウツラしていたのだが眠っていたのだろう。次に時計を見たら6時50分だった。まだ早いのでベッドの中に潜り込んでいるうちに7時15分になったので起き出し出発の準備を始めた。今朝はホテル内の「たん熊」で朝食を取ることにしているので、ホテル出発は8時30分から9時の間にしようと決め、8時に部屋を出た。「たん熊」に行くと12番テーブルに案内され、昆布茶が運ばれてきた。湯飲み茶椀には「鳥獣戯画」がプリントされている。若いお姉さんから、ご飯とお粥のどちらにするかと聞かれたので、七草粥を期待してお粥をお願いした。待つほどに運ばれてきたのだが、七草粥ではない。「七草粥は?」と聞くと「すみません。ご注文が多く品切れになってしまいました。」というではないか。残念なり。時刻も8時を過ぎているのだからやむを得ないのかもしれない。運ばれてきたメニューを見ると、①湯葉入りの白粥、②葛でとろみをつけたショウガ醤油味のたれ、③厚焼き卵の大根おろし添え、④箸休めとしてたくあん、高菜、梅干し、削り節の佃煮、⑤ちりめん山椒、⑥サワラの西京漬け、⑦椀もの(ナス、インゲン、高野豆腐、麩、サトイモ)、⑧きんぴら、⑨インゲンの胡麻和え、⑩切り干し大根の煮付け、⑪赤味噌汁で8時38分に完食。
味全体は薄いのだが、それを付け合わせの小皿の品々でアクセントをつけているようだ。関東の全て濃い味とはそこが違うのだろう。使われている皿小鉢を見ると、1人前に14個も使用し、その全てが同じものではなく、そこにも変化を作り出している。だからといってアンバランスではなく、器でも食べる人の目も楽しませている感じがする。
出発
部屋に戻って準備をし、出発したのは9時だった。昨日と同じに「西本願寺前」のバス停に向かうと、9系統のバスは9時07分となっていた。定刻通りに来たバスに乗り込むと、立っている人も多くかなりの混みようであった。今日は土曜日なのでほとんどが観光客なのだろう。見るとほとんどの人が手に案内図を持っている。中にはスマートフォンの画面に地図を呼び出して確かめている人もいるが、そういう時代なのだろう。やがて二条城の前に来たが誰も降りない。皆さん金閣寺へでも行くのだろうか。バスが「堀川丸太町」を過ぎたので降りる準備をし、9時20分に「堀川下長者町」で降りた。今日の最初の目的地がここなのだ。
澤井醤油
バスを降りて横断歩道を渡ると、下長者町の路地が真っ直ぐにのび、遙か彼方に京都御所 の森が見えている。目的地の「澤井醤油店」は中長者町というところにあるが、この道は途中でとぎれているので、路地を適度に左折右折して表札や標識を頼りに探して行かねばならない。途中、京野菜の振り売りのおばさんが近所のお客さんと世間話をしている。このような姿は今時他の土地ではほとんど見られないが、京都ならではのものなのだろう。
路地を1つ北に入るとそこに「中長者町」という文字が見えたので一安心。その道を京都御所の方向へ歩いていくと、最後の4つ角に目指す「澤井醤油店」を見つけた。9時37分。
澤井醤油店入口 ヨン様と同じ醤油 大きな仕込み樽
この商店には昨年、「ペ・ヨンジュン」が来店して醤油を買っていったとかで、ファンのおばさま達がどっと押し寄せ、しばらくの間は品切れ状態が続いたということだ。もし今回品切れだったら困るということで、今日の最初の目的地にしたのだが、店頭は閑散としていて人気がない。これが本来の姿なのだろう。
「澤井醤油店」は創業130年の老舗で、建物も平屋のたたずまいである。古い建物のガラス戸を開けて中に入ると、右手に商品が少しばかり並べられ、その奥は帳場になっていた。左手はお客が座れる椅子が2つほど置かれ、その後ろには直径も高さも2m以上ある醸造用の大きな樽が3つも置かれている。樽をたたいてみると中にはたっぷりお醤油が入っているようだ。目指す醤油と醤油ラスクというものを買ってから、建物の中を見せていただいた。建物は太い梁を縦横に通した強固な構造になっていた。敷地は京都の町屋の形をしているので、間口は狭く奥行きがとても長くなっている。だから商品を並べてあるところはほんのわずかだが、その奥の広いこと広いこと。店を出てから、その周囲を歩測したところ表間口は幅11m、奥行き18m、裏の白壁倉庫は幅20m、奥行き25mとなっていたから奥行きは合計43mということになる。入口の由緒ありそうな暖簾をバックにパチリと写し、10時に出発した。
錦市場
卵焼き屋さん 魚屋さん 漬物屋さん
再び「堀川下長者町」に戻り、10時08分発の12系統のバスに乗った。バスは「四条堀川」を左折し、「四条烏丸」を通過して10時30分「四条高倉」に着いた。そこは大丸デパートの前。デパート脇の路地を入ると、その裏道が京都の台所といわれる「錦市場」だ。入口のアーケードには「錦」としか書いてない。市場の路地は幅が5mくらいで、少しの人でいっぱいになってしまうほどの広さだ。「錦市場」端から反対側を見ると見通すことが出来ないくらいに細長い。地図でその長さを測ってみると、直線で400m以上あるのだ。たくさんの商店はこの錦小路の直線に面して店を開き、途中の路地に商店がないのが不思議だ。何が売られているのかを思い出してみると、漬け物、干物、卵焼き、卵、鶏肉、魚、お茶、お菓子、ケーキ、野菜、豆、小間物、惣菜、酒、食堂等で基本的には食品がほとんどだ。漬物は京都の名物だからあちこちで売られ、試食をさせてくれる。味はマイルドで良い味を出している。魚屋は売っている魚の種類が少なく、淡水魚を売っているのが珍しかった。フナ、ドジョウ、ナマズ、モロコ、アユ、スッポン、イサザ、ゴリ、シジミ、エビ、ウナギ、コイ、タニシ等々。これらを活魚で売っているものもあれば、総菜のように加工して売っているところもある。海水魚はサバ、マナガツオ、タコ、ナマコ、ブリ、サケ、アマダイ、ケンサキイカ、イワシ、アジ、ノドグロ、サワラ、ハモ等々。関東の魚屋とはその品揃えがだいぶ違いその鮮度も低いようだ。それに、売っていても並べてある量が少なく、数匹しか並べてないのだ。又、それらを総菜に加工したものや、練り物をたくさん並べている魚屋も多い。買って帰ればすぐに食べられるようにしているのだろう。
ふと気づいたのだが、豚肉と牛肉を売っていなかった。後ほど京都に詳しい人に聞くと、牛豚は4つ足動物なので、仏教の影響が強かった京都ではそれらを市場で扱わないという伝統が残っているのではないかということだった。もちろん錦市場以外に行けば売っているのだろうが。
1時40分に「錦市場」を通り抜け、「新京極通り」を横切って「錦天満宮」を参拝して「四条河原町」のバス停に向かった。
げに恐ろしきは女性の力。澤井醤油店も日常のお仕事が出来ずにさぞやお困りだったことでしょうが、嵐のような騒ぎが過ぎてから訪れましたので静かなたたずまいでとても良い雰囲気でした。
もちろんお醤油の味は申し分ありません。
帰宅後は、我が家の冷蔵庫の一番上段の棚に置かれていたことは言うまでもありません。








