「牛に引かれて善光寺詣り」といいますが、何かに鼻先の手綱を取られて韓国へ行って来ました。蛇足ですが、善光寺詣りが発展してできたのが「日本旅行」という会社らしいですね。
韓国へ行ったのは、KTXに乗れるというのが魅力だったのです。
これまで、日本、台湾、中国、フランスと新幹線に乗りましたので、韓国もということです。一番近い国、韓国旅行はどうなるでしょうか。
KTXで行く韓国縦断
インチョン → スウォン → ユソン温泉 → コンジュ
→ 武寧陵 → ヘインサ → キョンジュ → ブルグクサ
→ ブサン → KTX → ソウル →キョンボックン
→ シーラ免税店 → 宣陵 → ハンガンホテル → インチョン
出発 2010年8月27日 帰着 2010年8月30日
8月27日 金曜日
出発
今年の夏はとにかく暑い。天気予報は全て「猛暑日・熱帯夜の新記録」と騒ぎ立てている。マスコミは平凡を嫌い、非日常を喜ぶという傾向があるから、今年はとても嬉しいことだろうが、その中で生活をする我々は命がけだ。熱中症で何人死んだという話しが毎日報道されている。
今夏は、我が家の改修工事を計画していたので、お盆前から、大工さんとペンキ屋さんが、お盆明けは下水工事屋さんが来ていたのでこれも大変だったが一段落したので安心。まだ途中であったが、家人がいない方が工事をしやすいとのことで、これぞ幸いとばかりに旅行に出かけることにした。
この日も職人さんが来るので、いつものようにバナナ1本と牛乳コップ一杯を口にして、予定より早く8時05分に家を出た。案の定、外は明らかに30度を超えている。イヤーーな気持ちになったが、スーツケースをコロコロさせながら、日陰を探してゆーーーっくり歩いていくが、ものの数分歩いただけでじっとりと汗が出てくる。普段なら15分で駅に着くところを、25分もかけたが状況は変わらない。上りのホームに出たら品川行きが出たばかり。「ムワーーッ」と粘り着くような暑い空気の中で、8時44分発の「快速特急 品川行」を待つことになった。この時刻になると乗客も少なく、ゆったりと座って横浜へ。最近の若い女性のファッションに目をぱちくりさせ「やっぱり若さは力だねえ」などと感想を持ちながら眺めている内に、「ヨコハマーー!、ヨコハマーーー!」オットここで下りなければ。時計を見ると9時33分だ。
YCAT
いつものように“YCAT”で、10時00分発の成田往復券を買ってからトイレを済ませ、水とおにぎりを買ってバスに乗り込んだ。案内板に「自然渋滞」と書いてあるのが気になったが、バスは10時00分、定刻通りに出発した。このバスに乗り込むとなぜか安心するのが不思議だ。
買ってきたおにぎりと水を出して、モグモグ・ゴクゴクと腹ごしらえをしたら安心感はさらに増してきた。30分ほどしたら大井付近で渋滞があったが、すぐに通過。50分頃船橋付近で再び渋滞、原因は道路工事中。しょうがないか。バスは10分遅れで11時30分に成田空港第一ターミナル北ウィングに到着。
成田空港
表示板には33.8度とある。気温も高いが湿度が高すぎるのだ。サッサとビル内に入り、「Gカウンター」で旅行への参加手続きをして搭乗券をもらうと、座席は通路側であった。そこで、大韓航空の「Eカウンター」で窓側の席を希望してから、スーツケースを預けて一段落。離陸は1時55分だから、まだ2時間もある。手荷物検査と出国審査を済ませ、搭乗券に書いてある26番ゲートに移動した。今日は、なぜか乗客が少なく検査や審査が12時05分には全て終わってしまったのだ。これから1時間半も時間をつぶさねばならない。
目の前の滑走路では2分と経たずに飛行機が離着陸をし、様々な国の色とりどりの機体が通過をしていくのをぼんやり眺めて時間をつぶすことにした。
どういう訳か、これだけ外国旅行が一般的になったというのに、外国の地図が売っていない。韓国の地図は勿論ない。地元の本屋さんで探してもない。
名所旧跡・レストラン・コスメの蘊蓄を事細かに載せた本は大量に売られているのに地図はない。ということは海外旅行に行く人の目的は、見て・食べて・買って・体験してくることにあり、その国の文化を理解することではないと思ってしまう。本屋さんもビジネスだから、売れない地図は作らないのだろう。やむを得ないことかもしれない。
搭乗開始・離陸
1時30分になったら、ようやく搭乗が開始になった。飛行機はB777-300、大韓航空「KE704」便、座席は43J・43H。Iが無いのは、数字の1と間違えるからだろう。最近よくあるパターンだが、KE704便は、大韓航空とJALの共同運行便になっている。その関係か、座席は満席で見回した範囲では空席は1つも無かった。ところで、せっかく変えてもらった43J・43Hの座席は、残念なことに主翼の真上で、窓から外を見てもほとんど景色が見えない。でも、夏雲と湿気の関係で地上は良く見えないので諦めることにした。CAのお姉さんは若くて背が高く、なかなかの美人ばかりである。どこぞの飛行機会社とは雲泥の違いだ。勿論プチか何か分からないが整形はしていることだろう。1時55分、飛行機は定刻になっても動かない。2時になったら、「遅れてくる人を待っている」と放送があった。全く失礼な!!芸能人でも乗ったのだろうか。
2時05分に機はエプロンを離れた。インチョン到着は1時間50分後だという。2時18分、機はエンジンを全開にして滑走、30秒後には空に舞い上がっていた。
気分の悪い話
隣のG席に座ったのは、韓国の若い男性だった。この男、鼻をクシュクシュさせてうるさくてしょうがない。ティッシュを使えばいいのに持っていないようだし、何かで口を押さえようともしない。迷惑なヤツだ。
機内食
2時48分になったら、食事と飲み物が配られ始めた。飛行時間が2時間もなく、時刻も3時になろうとしているのに機内食を配る必要があるのだろうかと思ってしまうが、だからといって「いりません」などという気持ちは毛ほどもない。機内食のメニューは
①韓国風のハヤシライス(牛肉、ニンジン、クリ2つ、シイタケ、ダイコン、
ご飯にグリーンピース)味は辛め。
②タマネギの醤油味の酢漬け
③サーモンとサラダ(オリーブオイルと酢のドレッシング付き)
④梅ゼリーパック入り ⑤水パック(100cc)
⑥韓国ビール・・・銘柄は「Cass」
機内食はなかなか良い味で完食。でも話しによると飛行機の便によっては不味いのもあるらしいが、今回は美味しい。ただし、韓国ビールは美味くない。風味が無く味が単調なのだ。基本はバドワイザーだろうが、それとも違う。アルコールは4%。食事終了は3時15分。あと45分で着陸になってしまう。CAの人たちは、笑顔を絶やさず忙しそうに立ち働いている。
雨
3時45分、機は雲の中に入った。ソウルが雨であることを予感させる。55分になったら機内放送がトランジットの説明を始め、“プーケット、ペキン、プノンペン”などという言葉が聞こえる。インチョン空港がアジアのハブ空港化していることを実感させられる。
高度が下がってきたので、雲間に地上が見えるようになってきた。山はない。遠方にも山は見えない。日本と同様無人のところもない。どこを見ても集落、狭い水田や畑が視野に入ってくる。やはりアジアは人口密度が高いのだ。というより、それだけ土地の生産力が高いというべきだろう。雨も多いし。
韓国に来る前には、中朝国境に大雨が降り「鴨緑江」(ヤールー江)が大洪水を起こして、中国で数十万人が、北朝鮮では5000人が避難をしたそうだ。もちろん畑・水田の被害は想像を絶するものになる。かの、金正日は突如列車で中国に行き、今日も援助を申し込んでいるらしい。その雨がソウルあたりに南下してきているのだから、今回の旅行は雨との戦いでもある。窓の外には、所々に入道雲が背を伸ばし、早速我々をにらんでいる。
インチョン空港
韓国西海岸の多島海が見えてきた。インチョン空港はこの多島海の島々を繋いで埋め立て作られたものなので、上空からの景色は、それはきれいなものであることは間違いないはずだ。しかし今回は雨。外の景色を見ることができない。うっすらと見える島々の周りに、広い干潟が見えるのは、最大7m近くという、東アジア最大の干満の差を持つインチョン湾の特性であろう。ちなみに世界最大はフランスのノルマンディー湾で、10mを超えてしまう。この夏は東西の最大干満差の土地を訪れたことになった。
4時15分。雨の中を無事着陸。
入国審査は「入国カード」を丁寧に書いておいたのですぐに通過。こちらの顔が善人に見えるのも関係しているのに間違いない。スーツケースを受け取りに3番ブースに行くがなかなか出てこない。段ボール箱がたくさん出てくるのだ。見ているとどうも、日本で衣料品の買い付けを行った人たち(何人もいる)のものらしく、1人が5つ6つと大きな段ボールを引き取っている。商魂たくましい。ケースがやっと出てきたのは4時55分。税関カードも書いてあったので何もなく通過。到着ゲートAから出ると左手に添乗員の女性がいて名簿にチェックをされた。今回の同行者は多くなさそうで、荷物から見ると10人位しかいない。
添乗員のキムさん
5時05分。バスに乗車し出発。そこで分かったのだが、1つの便では全員が乗れなかったので、2便に分け、我々は後便になったらしい。だから明日からは、前便の9名が合流して20名で旅行をするという。
バスでは早速、添乗員さんがマイクを握り「皆さんこんにちは。アンニョンハセヨ。私は今回ご旅行をご案内する、“キム ミヨ”です。カメラマンの“チャン”さんが同行します。バスの運転手さんは“リ”さんです。」一同拍手!
キムさんは、なかなかチャーミングでしっかりとした感じの女性で、日本語はうまい。発音は完全とまではいかないがハッキリとしている。
「インチョン空港は西海岸の島々を埋め立てて作られた空港なので、ソウルまでは約1時間かかります。しかしそれでは交通が渋滞し、南部に行くのが不便なため、その方面向けに18kmの橋を新たに作りました。私達はこれから、その橋を渡り、約1時間かけて“水原城”(スウォン城)に向かいます。」「あと、日本円をウォンに交換されたい方はいらっしゃいますか?私は、ウォンを持っていますので、今日のレートで交換することが可能です。ご希望の方は申し出て下さい。」
かくして、韓国の土地に足を踏み入れました。
隣の国なのに、日本とは大きな文化の違いを感じさせられます。
ミョンドン、ナンデムン、トンデムン、ロッテやシーラの免税店巡りも良いのですが、
昔の韓国、地方の韓国に見るべきものがたくさんあると思うのです。
それでは、これから短期間の韓国旅行での見聞を書いていきます。