『ひげよ、さらば』〜教訓1を書いた上野瞭
今年2021年1月27日で、小説家で父親でもある上野瞭が亡くなって19年が経つ。
高校教師としてスタートした父は働きながら小説や評論を書いていた。
出世作は1968年に理論社から出版された『ちょんまげ手まり歌』という児童文学。
その後、1982年に書いた『ひげよ、さらば』(理論社)という作品が、
NHKの連続人形劇の原作に取り上げられて少し知名度もアップする。
この後、児童文学よりも一般小説を書くことに力をいれ、
1987年に新潮社から出版された『砂の上のロビンソン』は評判になり、NHKでドラマ化、さらにATGで映画化される。
1989年の『アリスの穴の中で』(新潮社)はTBSの月9でドラマ化。
1993年の『三軒目のドラキュラ』(新潮社)は日本テレビでドラマ化された。
最近では昨年のコロナ禍のなか、Youtubeで杏が歌った『教訓1』が評判に。
この曲は父が1967年に書いた『ちょっとかわった人生論』(三一書房)という本の中の文章を
フォークシンガーの加川良がメロディーをつけて曲にしてヒットした。
親子関係はそんなに良好では無かったけれど、父親の遺した作品はこれから先も残っていってほしいと
思っている。
息子の私よりも真剣に父の作品を遺そうと研究してくれている方たちが、
昨年父の作品の研究本を発表してくださった。
創元社から発売された『上野瞭を読む』という本だ。
https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4027
詳しい年表は上野瞭公式ホームページをご参照ください。
調べてみると『教訓1』は吉田拓郎や松山千春をはじめ様々な人がカバーしている。
こちらはそんなカバーの一部のリンクを貼ってみた。
ハンバートハンバート
気仙沼ストリートライブフェスティバル2018,9.23
いわさききょうこ・カバー 2015,8.28
杏カバー 2020,4.14
吉田拓郎カバー
松山千春カバー
父親も酒好きだったので、1度でもいいからちゃんとさしで飲みながら話してみたかった。