昨日は会社の先輩に拉致されて千鳥足。
さて、本日のテーマは、なんだこれは?仙金寨駅の丸一型日付印の類似印。
仙金寨駅は日露戦争の勝利で採掘権を得た撫順炭鉱の積み込み駅だったようです。
もともと撫順炭鉱の石炭は発火しやすいものだったようで、輸送に適さなかったため地域での使用が多かったが、その後大連港経由での輸出や船舶の燃料使用が増加したとの記載が三木理史氏の論文「1920年代南満洲鉄道における撫順炭輸送」で確認できました。
印顆は丸一型日付印(バーが見えませんが)そのものですが、仙金寨駅という郵便局は存在しませんので類似印と判断しました。駅は存在したことが、上記論文に記載されています。
仙金寨郵便局は明治39年9月1日に郵便支局として開設されていますので、日付も少し前の8月12日です。
北陸の電信取扱所で「駅」入の印影を使用していたので、似たような役割も考えましたが、電信専業の取扱所は明治43年10月21日開設なので、時期が合いません。
よって、丸一型日付印には似ていますが、駅の記念印と考えます。印顆の構造は丸一型日付印と同じだったように見えます。
なお、仙金寨郵便局の印影をお持ちの方がいらっしゃったら、お見せ頂けるとうれしいです。
〔仙金寨郵便局の沿革〕
〔千金寨電信取扱所の沿革〕
三木理史氏の論文「1920年代南満洲鉄道における撫順炭輸送」
撫順炭鉱の記事 ⇒ 撫順炭礦に関わる葉書