嫌ならやめればいい 

めんどくさいなら 逃げればいい

好きなことだけやればいい

いざとなったら 親に甘えればいい

その日ぐらし 最高😃⤴⤴

そんな生き方だったフミヤが 
今の仕事で我慢しているのには理由がある

知り合いのつてを使い とりあえず東京へ出て来たのだか 
楽だと聞いていた居酒屋はものすごい繁盛店
手が遅くどんくさいフミヤにはついていけず
逃げだした  
わずかな給料を握りしめネットカフェに住みだすと ひたすらアニメなどを見る 
飲み放題のメロンソーダーと食べ放題の
ソフトクリーム などで空腹を満たしては
ドラマや動画など検索 繰り返す

『 まぁいざとなればユーチューバー的なものにでもなれば オレでもそこそこいける気がするし  』

不安を紛らわしては呟くが 財布のなかは
底をついてきた

街に繰り出して見たもののお金がない

ベンチに座りこみ スマホをいじっていると
後ろから声をかけられた

『 なぁ 兄さん 旨いカレー食べに行くんだけど ついてこないか? 』

黒い野球帽  薄汚れたティーシャツ
 紺いろの作業ズボンに 黄色い布製のベルト
色黒で小柄なじいさんが笑顔でよってきた

『 オレ金持ってねぇょ 』
フミヤがふてくされた顔で話すと

『 大丈夫だ俺だって持ってないさ
心配するなぁ  』

『 それ ダメなんじゃないの?』

『いゃあ ただなんだょ 』

後をついていくと バスターミナルの下では
カレーをもらうための行列が出来ていた
いわゆる炊き出しと言うやつだ

炊き出しのカレーは 久しぶりに口にする
暖かい出来立てである事と同時に 空腹も手伝って かなりの旨さに思えた

『 ぅまいょ! うまい
 じいさん いいこと教えてくれてありがとう
❗ 』

さっきまで、一緒にカレーを食べていたじいさん
は  いつの間にかいなくなり
少し離れた場所で小太りのサラリーマン風の男となにやら話しこんでいた

じいさんは話しが終わったようで またニコニコしながら 戻って来た

『 兄さん あっちの兄さんが 仕事手伝って欲しいようだけど 話しだけでもどうだね? 』

そう言って指さした先には普通の小太りサラリーマンの姿がある

じいさんが紹介してくれた
 中村さんというらしい

小太りサラリーマン中村はペコっと頭を下げながら  うっすらした笑顔で話しだす 

『 急な話しごめんねぇー  
 今夜人数が必要なんだわ  
なんも難しいことないってょ 並ぶだけだのよ』

何処の方言なのかわからないが 
なんとなく落ち着く 
そして 前歯が一本抜けているせいで
悪い人ではなさそうな印象を受けた

フミヤは突っ込んだ話しを聞く

転売屋という 商売があり 
その人たちからの依頼で
プレミア物など徹夜で並んで 抽選などで当たると購入出来る物を代理で並んで買う  

並び屋 という仕事 中村はこの
並び屋の元締めらしい

『 なんも 法にひっかかる事とかじゃないんだ ただ 並ぶ  買う  それだけさ 』

じいさんも並ぶらしい 
 並ぶ ただそれだけで 2000円くれる
商品ゲット出来たら さらに2000円
   (これは運が必要 )

フミヤは
働く気力もわかず 金もない
流れに従って並び屋になるには 
あまりにも自然な運びだった