*『シャーベット』続編
二宮智、27歳。
小学生の時、母の再婚で姓が変わった。
義理の弟と恋愛中のサラリーマン。
俺の家には悪魔が住んでいる。
俺の事が好きでたまらない、大きな小悪魔。義理の弟の和也は、今や俺の恋人でもある。
しかし、あまりにも避けていた時間が長かった為、返って安易に手を出しにくくなってしまった俺は、クリスマスにホテルを予約して、そこで初めての夜をと考えていた。
しかし和也はそれが納得出来ず、毎日ではないが、突っかかって来る。いつもなら何とかキスと言葉で宥め、それで落ち着くはずだった。
なのに今夜は、大阪出張の事も加わり、ゴネてなかなか諦めてくれない。挙げ句の果てに、怒った和也は部屋を飛び出し、夜の街に消えてしまった。
追いかけたけれど見失い、途方に暮れた俺は、仕方なく部屋に帰って、思い付く限りの手を打つことにした。
まず、和也と仲の良い相葉さんと櫻井さんにメッセージを送って連絡を待つ。すると5分ほどで櫻井さんから返信があった。
《和也君、うちに居るので安心して下さい。今夜はもう遅いので泊まってもらいますけど、明日送って行きます( ^ω^ )》
「良かった……」
思ったより早く和也の居場所が分かって、それが知り合いだった事に安堵する。
すぐに電話して和也の声が聞きたいと思った。でも、女々しく思われるかもしれないと思うと、二の足を踏んでしまう。そんな事気にしなければいいんだが、俺は和也に関して臆病になった。
せっかく恋人として付き合える事になったのに、自分でもどうかと思うほど慎重になっている。このままでは良くないと、頭ではわかっているのに。
けど、櫻井さんなら相葉さんの恋人だし、とりあえず心配ないと思う。それでも俺は、まんじりともしない夜を過ごし、次の朝を一人で迎えた。
つづく