*『恋する乙女日記』同居編 25.08.18







看護師になってから、休日の朝には殆ど2度寝して、起きてからもダラダラ過ごす事が多かった。


特に用事のある日以外は。


ところが、最近の俺と来たら、休日の朝には、いつもより早く目が覚めてしまう。案の定、今日も朝7時には起きてしまって、隣で眠る恋人の寝顔を見ていた。


翔ちゃんは寝顔も可愛い♡て、俺重症だな。
そのうち彼はゴソゴソ動き出し、そっとベッドを抜け出すと、服を着てキッチンに向かう。


ベッドを抜け出す前、俺を起こさないように、そおっと俺の髪を撫でて。


寝起きの翔ちゃんは、大抵Tシャツとパンツなんだけど。その格好でボーッと、鍋に水を入れてコンロに置き、適当に野菜の残り物なんかを刻んで突っ込んでいる。


最初は、料理が上手いんだと思っていた。ところがそれは誤解で、下手ではないけれど、上手いわけでもない。つまり、微妙な腕前だと言う事がわかった。


まず、朝の味噌汁の具は、だいたい繋がっている。そして、どれも一口大より大きい。いかにも男の料理と言うイメージだ。そして時々変に冒険するので舌が驚く。


この前の休みは、ハムときゅうりの入ったサラダ的な味噌汁だった。サラダなら素直に美味しい!となるのだが、流石にそれは言えず、俺の引きつった顔を見て、翔ちゃんは理解してくれたようだ。


翔ちゃんの賢いところは、俺が微妙な反応を見せた物を覚えていて、二度と作らないところだと思う。お陰で、翔ちゃんが変なものを味噌汁に入れる事が減って、ある意味彼は料理が上手くなった。


キッチンから聞こえていた物音が消えると、俺はベッドを抜け出してキッチンに向かう。朝食の盛り付けが終わるころ、シャワーを浴びた翔ちゃんがやって来て、オレたちは朝ご飯を食べる。


ごく普通の何でもない朝。


それが何より特別な朝なのだと、俺達はよく知っている。何でもない事を話して、お互いの目を見て、それで心が満たされて。こうしてまた、俺達は日々を頑張れるのだ。


特に今は俺の職場が変わったから、こうした時間は大事にしたい。


食事が終わって食器を洗っていると、洗濯物を片付けた翔ちゃんがパタパタとやって来て、椅子に座ってニコニコと俺を見ている。


翔ちゃんにとっても、こんな時間は楽しいみたいで、同じ事を大事に思っている彼が、本当に愛おしく眩しかった。


これからもこんな日々を、
積み重ねて生きて行こう。


君となら、出来ると信じている。






おしまい