吉沢久子『大切なことは時を経ても変わらない』 | applejamな休日

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せかせか暮らしてるのに、気が付けば何もせずに一日が終わってる…
ゆっくりとジャムでも煮ながらお休みの日を過ごしたいなぁ…
大好きな韓国のドラマや音楽、その他もろもろについて書いてます

2019年5月刊 海竜社

 

 

 


今年3月、101歳(!!!)で亡くなった筆者の3冊の著書、
『98歳。心して「一人」を楽しく生きる』
『今日をいっしょうけんめいで生きる』
『老い方上手の楽しい台所』から、
抜粋して再編集したもの。


先日読んだ樹木希林さんの『一切なりゆき』もそうだったけど、
筆者が亡くなったら、
過去の文章を切り貼りして新しい本にして出す、っていうのは、
最近の出版界の定番の商法なのかしら?


しかし、こちらは、一つひとつの文章は短いものの、
もともと、それぞれがまとまった文章として書かれたものだから、
そんなに切り貼りした感じはないです。
今まで吉沢さんの本を読んだことない私には、
むしろ、この方の考え方のエッセンスを無駄なく感じることができる本になってたと思います。

「小さなしあわせを集めながら」
「『好き』を大事に心豊かに」
「自分らしく小さな努力をして」
「一人のくらしをたのしんで」
「人とのつながりを大切に」
「おいしいごはんをていねいに」
「食いしん坊を生きる力に」
「季節ごとのおたのしみ《春から夏》」
「季節ごとのおたのしみ《秋から冬》」
「むだなく賢く台所の知恵」
以上、10章からなっています。

精神論の部分も興味深いですが、
ちょっとした箸休めや常備菜の作り方や
お茶の楽しみなどについて書いた文章は、
実際自分がそれを料理したり、食べたりしなくても、
読むだけでなんとなく豊かな気持ちになるんです。
そして、自分の「食」も大事にしたいなぁと思いました。

「どこの何というような特別なものでなく、
自分の好みに合った、おいしい食べ方がしたいだけ」
全く同感です。

今回は図書館で借りて読んだんですが、
今後、吉沢さんの本を何冊か読んで、
特に気に入ったものを一冊、手元において、
教科書のように、折に触れて読み返し、
これからの人生の指針にしたいと思いました。