"솔로몬의 위증" 2016.12.16~2017.1.28 韓国JTBC 全12話 韓国JTBC公式サイト
宮部みゆきの小説『ソロモンの偽証』をドラマ化。
原作を読んでいて、
結末は知っているんだけど、
ドラマがなかなか面白くて。
日本では、映画化されていますが、
そちらは見ていません。
映画『ソロモンの偽証』予告編
正直、原作の小説はミステリーというより
学園もの、あるいはファンタジー、という感じで、
私が求めていたものとは違う感じでした。
小説についての感想・過去記事↓
でも、このドラマは原作を上手くアレンジしていて、
私が原作を読んだときに感じた違和感を払拭してくれました。
まず、一番よいと思ったのは、
主人公たちが中学生から高校生に変更されていた点。
小説読んだときに、私が一番違和感感じていたのがここなんですよね。
こんなに大人びた中学生がいるか、と。
多分、宮部みゆきは十代前半の子どもたちを描きたかったんだろうけど、
(だいたいいつも、宮部作品に登場する子どもは十代前半。)
主人公たちがやることなすこと、大人過ぎてリアリティを感じなかった。
でも、ドラマでは、年齢設定を変えたことで、
大人と子どもの間にいる主人公たちの心情が、
リアリティをもって、感じることができた。
ただし、優等生からいじめっ子、いじめられっ子、
色んな子がいる公立中学校に対して、
ある程度ランク分けされ、均質な生徒が集まりやすい高校を舞台にすると、
制約があると思われます。
そのあたり、ドラマではうまく調整されていたような。
また、いかにも韓国らしいのが、SNSの効果的な演出。
原作者は、あえて1990年代を舞台とすることで、
インターネットの影響を受けないようにしたようですが、
ドラマでは生徒たちの噂話をSNSの画面で見せるなど、
現代的なリアリティを感じさせました。
教師の横暴を生徒がスマホで録画して流しちゃう、
なんていうのも、いかにも今風。
そして、裁判の結末、生徒の死の真相について。
原作ではなんか、生徒の精神的な部分に重点が置かれてて、
分かりにくいっていうか、
納得できないっていうか、
スッキリしないものを感じたんですが、
ドラマでは、大人社会の闇が一因とされていて、
まあ、単純化された感じがしないでもないですが、
その分、分かりやすくなっていました。
裁判後には、それぞれの生徒たちの成長ぶりもさらっと描かれ、
見終わって爽やかな印象です。
俳優たちも、若手は新人がほとんどで、新鮮な印象で、
先入観なく見ることができて良かったですね。
脇を固めるベテランたちもいい感じでした。
男子生徒たちが最初、見分けがつかなくって、混乱したけど。
だって、みんな制服だから、ね。
人物関係図はこちら↓
登場人物が多くて、でも、それぞれの役割がはっきりしているから、
そのうち慣れます。
原作読んだ人も読んでない人も、
多分、映画を見た人も、
比較対照して、おもしろく見ることができるんじゃないかな。