最近は、Amazonプライムでドラマや映画を見ることが多いです。
今回は
「집으로…」(日本語タイトル「おばあちゃんの家」)
という韓国映画を見ました。
韓国映画というと、「パラサイト」「新感染」など、怖いホラーものが多いというイメージもあります。
でも今回は、ただただあたたかいヒューマンドラマ。
2002年の映画なのですが、舞台が田舎であるせいか、古さをあまり感じません。
※少し内容に触れるのでネタバレが気になる方はご注意ください。
7歳の主人公サンウは、仕事を探すお母さんにしばらくおばあちゃんの家に預けられることになります。
そのおばあちゃんの家は、電気もガスも水道もないようなド田舎の古い家だった…
というようなお話です。
私の好きな「ナゼそこ?」に出てきそうな、辺境の山に住んでいるおばあさん。
毎日水くみをしたり、川で洗濯、家では縫い物、たまに育てた野菜などを売って生活をしています。
そのおばあさんは、文字を書けないし、話せません。
サンウはゲーム大好き、ファストフード大好きな今どきのソウルっ子なので、初めはおばあちゃんとの生活に不満爆発。
いじわるしたり、いたずらしたり、わがままを言ってだだこねたりとやりたい放題です。
いじわるをされても、わがままを言われても、おばあさんは怒ったりせず、全てを受け入れて黙っています。
でも、そんなサンウも少しずつ変わってきます。
全てがいいシーンなのですが、主人公の変化するところが見どころです。
私が心に残ったのは、サンウがケンタッキーが食べたい!と駄々をこねて、おばあさんが知らないフライドチキンの説明をして、「そう!ニワトリだよ!」と理解してもらったと思い、出かけるおばあさんを笑顔で見送った後、夕方、雨の中歩いて帰ってきたおばあさんが風呂敷に入れて持ってきたのは生きた鶏だった…
というシーンです。
食卓に上がったのはもちろん鶏ですが鶏の丸煮です。
サンウがガッカリして怒って泣くのは無理もありませんが、おばあさんも一日かけて丹精込めて作った料理をいらないと言われて、ご飯も投げ飛ばされたら悲しいですよね。
どちらの気持ちもよくわかるので、少し笑える場面でもありつつ、なんとも胸が痛くなるシーンだと思います。
自分自身も、そのような思い出があるので、共感する部分もありました。
どんなものがほしいか聞かずに、勝手に真っ黒なもっこもこのフィリックスのマークのついたダウンジャケット(自分としてはダサい)を買ってきたお母さんに「こんなのいらない!」なんて言ったことを今でも覚えています。
お母さんがかわいそうかなぁ。
と思って少し鏡の前で着てみたりもするのですが、やっぱりかわいくないし、太ったゴミ袋に見えるし、似合わないし変だし着たくない。
と思って怒って涙ぐんだ記憶です。
子どもだったなぁと思います。
きっと自分もいつか子どもや孫にそんな風に言われたりする時があるのかもしれません。
その他にもサンウが成長するシーンがたくさんあり、映画の最後はとても感動しました。
色んな人に勧めたいと思う映画です。