福山雅治の映画『ラストマン』公開記念として、彼が出演した過去のドラマの再配信が始まりました。その中で、今井美樹主演の『あしたがあるから』(1991年放送)を視聴しました。
脚本は内館牧子。ここまで濃密でドロッとした人間模様を描けることに驚かされました。物語の根底には、城之内敏光(村井国夫)が若い頃に本当に愛した女性・安部万里子(大楠道代)と結婚できず、政略結婚を選んでしまった後悔があります。その苦しみと未練が複雑に絡み合い、やがて万里子の娘である安部令子(今井美樹)へと、復讐心にも似た嫉妬心をぶつけてしまう――そんな人間の業を描いた作品です。同時に、令子が人間として、そして職業人として成長していく姿を描いた物語でもあります。
前半では、社長命令により社員全員が新規事業の企画書を提出することになります。その中で令子のわずか4行の企画書が採用され、特別企画部が立ち上がり、彼女はいきなり部長に任命されます。最初はまとまりのない部署でしたが、「コンビニで花を売る」という試みが成功し、徐々に軌道に乗り始めます。
物語の中盤では、令子と山吹圭子(仙道敦子)、そして反町(石橋凌)をめぐるバトルが展開されます。最終的には令子と反町が結婚し、物語は収束して最終回を迎えます。改めて今見ると非常に面白く、配信日を楽しみにしていた自分がいました。
昔のドラマは今より撮影技術が劣る部分もありますが、役者の演技力が高く、十分に引き込まれる内容です。放送当時は別の番組を見ていたため、このドラマの記憶はありません。ただし、主題歌「PIECE OF MY WISH」だけは知っていました。
現在の今井美樹は歌手活動が中心で、ドラマ主演はほとんどありません。当時は女優と歌手の二刀流で活動していたことを思い出します。特に印象的だったのは彼女の演技です。最初は頼りない女性を演じていましたが、徐々に頼りがいのある女性へと変わっていく。その変遷を見るのが面白く、最初は「ふにゃふにゃしていて少しイラっとする」と感じたものの、それこそが演技力の高さを示していたのだと思います。
福山雅治はこのドラマが初出演だったそうですが、違和感はありませんでした。また、中島朋子が演じる高見沢亜希も印象的です。可愛らしさがありながらも、恋愛に翻弄され、大事な場面で人をねたみ、物語を引っ掻き回す厄介な存在を見事に演じていました。