先日、AI橋田寿賀子が執筆した『渡る世間は鬼ばかり』の番外編を視聴しました。
AIが橋田寿賀子さんの過去作品200話を学習した上で制作された30分のドラマでしたが、正直なところ「まだまだAIには難しいな」と感じました。
AI脚本の課題:人物の扱いと心理描写
登場人物の数が限られており、多くのキャラクターを絡めた複雑な展開は難しいようです。
今回のストーリーでは、小島勇の娘・愛が、幸楽の従業員・田口誠と結婚し、その娘が大学生になったという設定。
娘は「コンビニでバイトをしている」と母に嘘をつき、実際はメイドカフェで働いていたことが発覚。母と娘の間で葛藤が生まれる、という流れでした。
しかし、心理描写が浅く、キャラクターの感情の機微が十分に描かれていないと感じました。
AIは物語を論理的に構築することは得意ですが、人間の心の揺れ動きを表現するのは、まだ難しいようです。
人間の脚本家はまだまだ安泰?
AIが脚本家に取って代わるには、あと10年はかかるかもしれません。
学習する速度と領域が広がり、より繊細な心情を描けるようになれば、脚本の仕事がAIに奪われる可能性もありますが、現時点では人間の脚本家の優位性が明らかです。
今回の番外編では、橋田寿賀子さん独特の長いセリフや昔の言葉はほとんどなく、
「橋田寿賀子風」の作品という印象にとどまっていました。
この先、AIがどこまで進化するのか、今後の脚本制作の未来が気になりますね。