ローカルセールス枠と全国ネット枠、そしてクロスネットについて整理してみる。
まずローカルセールス枠とは、キー局以外のローカル局が編成の裁量を持ち、自社制作番組や他地域の番組などを自由に放送できる枠のことである。
スポンサーも各局が個別に集め、CMも独自に差し替えられるのが特徴だ。
例えば土曜朝9時30分の時間帯。TBSでは「王様のブランチ」が放送されているが、MBSでは「せやねん」、CBCでは「花咲かタイムズ」と、同じ系列でも異なる番組が流れている。
これはこの時間帯がローカルセールス枠だからである。
もしここが全国ネット枠であれば、系列局はすべて「王様のブランチ」を同時に放送することになる。なお、東京のキー局自身にもローカルセールス枠は存在し、バラエティやドラマの再放送などが編成されることが多い。
一方、全国ネット枠はキー局が制作した番組を系列局が同時に放送する枠である。
この場合、スポンサーも全国規模で一括契約され、放送中のCMは基本的にどの地域でも同じものが流れる。
全国ネット番組では、系列局に対してネット保証金が分配される仕組みがあり、視聴率が高ければ広告効果も全国規模で広がる。
そのため、ヒットすれば商品が一気に売れる可能性も高く、大きなお金が動く枠でもある。
ただし、全国ネット枠であっても、地域によってはスポーツ中継などが優先される場合があり、その際は該当番組が後日別の時間帯に振り替え放送されることもある。
最後にクロスネットについて。これは放送局の少ない地域などで、時間帯ごとに異なる系列の番組を組み合わせて放送する形態を指す。例えば、朝はテレビ朝日系、昼は日本テレビ系、夜は再びテレビ朝日系といった具合だ。
クロスネット局では、複数系列の中から人気番組を選んで編成できる一方で、枠の制約からすべての番組を放送できるわけではない。
そのため、他地域では放送されている番組でも、視聴できないケースが生じることもある。
このように、日本のテレビ放送は地域ごとにさまざまな仕組みで成り立っている。
気になる番組がローカル枠なのか全国ネットなのかを調べてみると、また違った視点でテレビを楽しめるかもしれない。