息付く暇もないほど忙しい9月を終え、そのご褒美として待っていたのは半年振りのパリ訪問だった。
今年これで2回目のパリ。今の今までヨーロッパの地を踏んだ事のなかった私が、今年は妙に縁がある。不思議な感じ。
これも兼ねてより仲良くしていただいているYoshikiさんのお陰だ。
3月から延びて延びてついに10月3日にパリのオペラ座ガルニエ宮にて開催された、Fashion desighner菱沼良樹さんと、キャラクターデザイナー、天野喜孝さんのExhibitionに招待していただいたのだ。お二人とも世界的に活躍されているとても素晴らしい方々。
”Yoshitaka Amano,Yoshiki Hishinuma &EVE9002Exhibition"
そんなこんなで今回は2度目のパリ訪問日記。Exhibitionの様子も含め沢山写真を撮ってきたので、ぜひそれをお楽しみいただきたく。
NYCを出発したのは10月1日の夕方、Paris到着は翌日2日の朝7時半頃だった。
だいぶ一人旅にも慣れた。しかし、今年ほど空港と縁が深い年もないなーなんて思いながら。そんな自分がちょっと嬉しくなる。移動好きなんで。空港大好き。
前回もそうだったんだけど、いつもタイミングよくNYCから脱出できる。前回初めてヨーロッパを訪れたときはNYCに疲れきっていた時だった。そして今回もまた、ちょっと息抜きが必要なまさにそのタイミングでパリに行けた。我ながらよくできてるななんて。そして今年2回ともそのきっかけを作ってくれたYoshikiさんには本当に感謝だ。
今回の旅では前回はできなかった公共機関をできるだけ使おうと思っていた。まあ、節約という意味もあるけど、もっと中に入って見たいなーと思ってたから。せっかく行くならね。そんなこんなで空港からはオペラ座前に到着するシャトルバスで。
窓からの風景に言葉を失った。
朝焼けを見たのは久しぶりだった。
バスでオペラ座へ到着、そしてオペラ座からホテルまではMetroを使ってみた。
初めて何かをする時のちょっとしたドキドキが好きだ。今度からはどんどんMetroも使えそう。タクシーを使うのとはまた違った景色が見える。
そしてホテルにてYoshikiさん達ご一行と合流。
その後残っていた最後の荷物をオペラ座へ搬入した後は、3月にParisでお会いしたデザイナーのKohshin Satohさん、ハワイさん(奥さま)、娘さんのゆうひちゃん、ご一行と半年振りの再会。これまた嬉しい再会だった。前回お会いして以来、パワフルなKohshinさん一家のすっかりファンになっていたので。久しぶりに会ったけど久しぶりな感じがしないのがなんだか嬉しく。前回美味しい手料理をご馳走になったときもあまりに楽しすぎて調子に乗ってワインを飲みすぎた私なのです。
そしてその夜は、Kohshinさん達のお友達のお宅でのホームパーティへ便乗させていただいた。そのお家へ向かう途中の風景。街歩きが本当に楽しい。
夕方のParisの街はまた美しかった。
そのお友達のZazaさん宅から見える夜のセーヌ川もなんだか色っぽくて。
Zazaさんの美味しい手料理と、witに富んだ会話で最高の時間を過ごした、1日目の夜。
が。しかーし。私達にはこの後、大事な大事な仕事が待っていた。そう、翌日3日に迫ったExhibitionの準備。
寝てなかった私、にもかかわらずついついお酒に手が伸び調子に乗って飲んでいたらやっぱり睡魔に襲われた。さすがにここのお宅で仮眠させてもらったんだけど、家を出発する11時半にはぱしっと目が覚めていた。そしていざ真夜中のオペラ座へ!
作業は真夜中0時スタート。
夜のオペラ座はまた昼とは違った顔を見せる。
みんなの顔が一気に仕事モードへ。
そして私に割り当てられたお仕事は今回作られたEVEのフレグランスボトルの展示の準備だった。
このフレグランスボトル、展示用に750本必要だったので、まず1本1本に蓋を閉めてアクリル台に装着できるように準備する作業。この時知り合ったキュレーター、コーディネーターのKaoriさんと二人で作業。いやーー、7時間の間にいろんなドラマがありました(笑)人間極限までいくと、おかしなテンションになるもので(笑)途中何かがきれておかしくなって歌ったり。これも今では大事な思い出。でも、この作業をしている間、ずっと思っていたことは「オペラ座の中にこんなに長い時間いれることがものすごく幸せな事だな~」と。
階段で作業をやっている間にも、展示会場のあちらこちらで本番に向けて着々と準備が進んでいく。
みんなで同じゴールに向かっていく最高に好きな瞬間。
昔からみんなで何かを創っていく作業って大好き。久しぶりの感覚だった。高校の学園祭を徹夜で準備してた事をふと思い出した。
これは階段の展示準備の途中。EVEちゃんの体が半分。まだ上半身はこれから。私はこの後ろでずっと作業をしてた。途中、同じく準備で入っていたフランス人のスタッフもヘルプに入ってくれ、フランス語講座兼作業場みたいになっていた。このときおそらく3時か4時くらいだったと思う。本当に人生って不思議だなーとつくづく思った瞬間だった。自分がオペラ座の中で夜中に見知らぬフランス人にフランス語教えてもらいながら共同作業をやるなんて、誰が一体想像できただろう。そう考えると本当に人との出会いは一期一会。ちなみにこのスタッフの一人が実は本も書いている人で、彼が自分の書いた本をくれた。話してたら妙に意気投合しちゃって。彼の書いた本は勿論フランス語なんで読解不能なんだけど、英語の次はフランス語をやっぱり勉強すべきだな。いつか読める日が来るまで大事に保管しておこう。
一通りの準備を終え、とりあえずホテルで仮眠をとろうとオペラ座を出たのが朝の7時過ぎだった。
さすがに意識朦朧。
ホテルで1時間ほど軽く寝て、その1時間後にはまたまたオペラ座へ。
いよいよExhibitionは3日12時から!
次回に続く。