まるで神様がくれたプレゼントのような時間。
私にとって、祖父との時間は特別。
祖父とは月に何度か車で通院という形で一緒に出かける。
病院は大阪の北の方で車で40分。
今日も通院だったのだが
iPodに入っている演歌が流れた時に
ものすごく上機嫌に鼻歌を歌う祖父の横顔を見ることができて
あたしは幸せモノやなぁって思った。
祖父はアルツハイマー型認知症。
今かなり進行が悪化して、失禁、便失禁は日常茶飯事。
1番辛いのは面倒を見る家族なのだが。
私は車で通院するのが主な仕事。
自分のやりたいことやということが分かってから、気が楽になった。
病気でも、そんな姿を目にすることができるから、あたしはほんまにありがたいと思ってる。
私はほんまに家族に愛されて育ってきた。
そして今、頑張らなくても感謝してもらえる関係を築くことができている。
今も、祖父の現実を見た時にどうしようもなく情けなく思い、泣くこともよくある。
けど、今この瞬間を生きる祖父の姿は
私の心を癒してくれる時間にもなる。
垂れ流しでも、食欲マックスでもあたしは構わない。
きっとこれは孫と祖父の関係やからやと思う。
あたしはこうやって、思い出を作る。
いつか、先に祖父は旅立つだろう。
やから、いっぱい話をする。
聞けなかった過去の話
家族の話。
うちは祖父と祖母の喧嘩が絶えない家で、こんな怒鳴る家は嫌やと思って生きてきた。
今日、初めて祖父から祖母のことを
「あいつは働き者やった」
と労いの言葉を聞けた。
32年生きてきて
初めて聞けた。
おばあちゃん、聞いてるかぁ。
あんたのこと、褒めてたで。
Reira