わたしが「紅茶」というものに初めて向き合ったのは、ロンドンに渡ってしばらくの、2003〜04年の頃。
ロンドン中心部のヒロミ・チェリー先生率いるフィニッシングスクールのティー&ティーマナーのレッスン。
人生で初めて「紅茶ってこんなに美味しいの!?!?」と衝撃をもらった出発点。
チェリー先生から、イギリスの文化と歴史背景をきっちり学ぶことにより、日本式に曲げられたあやふやな紅茶、マナーではなく、理にかなった英国式を習得できました。
海外生活が長いチェリー先生から唯一すすめられたのが、日本の紅茶研究家の磯淵猛先生でした。
紅茶関連の著書は大変多く、テレビなどメディアへの出演も多数。
キリン「午後の紅茶」を20年以上プロデュース、御年66歳にして、バリバリ第一線でご活躍中。
磯淵先生の本をいくつも読み、一時帰国のたびに藤沢までセミナーを受けに行きました。
年に一度か二度しか参加しないわたしの事もいつも覚えてて下さり、
「遠くからありがとう。」「アメリカはどう?紅茶は飲まれてる?ちょっと現状みんなに話してあげてくれる?」「NYでも紅茶広めてね。」
と懇意にしてくださるのが、本当に嬉しく、
本帰国後、すぐに磯淵先生の主宰する紅茶研究科にも入れてもらいました。
その研究科で出会った皆さんにもじつによくしていただき、今日はおよそ一年ぶりに先生のセミナーに参加しました。
今日のテーマは、
トーマス リプトン。
あの紅茶のリプトンの創始者です。
正式には・・・
サー トーマス・リプトン
紅茶をイギリスじゅうに広めたその大きな功績が讃えられての「サー」=Sir」の称号をもらったトーマス・リプトン。
ウエルカムティーのダージリン・ファーストフラッシュのアイスティーをいただきながら、先生の軽快トークをふむふむと聞く。
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リプトンが所有していた、スリランカ・ウヴァ地方にある茶園の新茶(クオリティシーズン)
をたっぷりいただきました。
たった200gしか入手していないうちの貴重なウヴァ。
新鮮な茶葉特有の、青リンゴみたいなすばらしく爽やかな香り。
なんともキレイなオレンジ色。
世界三大銘茶であるウヴァ。
ウヴァはスリランカのおよそ1,500mほどの高地にある紅茶生産地です。
会場は、東銀座のマザーリーフ。ティーフードがきちんと美味しくボリュームもしっかり。
ミルクティーにすると、とにかく天然の甘みとコクが前面に出て、最高なウヴァ。
先生のセミナー。
大御所でいらっしゃるので、さぞマジメで格式高い、レクチャー形式?かと思いきや・・・
ほぼ5分に一回、「笑い」が仕込まれているのがポイント。
今日も、トーマス・リプトン像について、おもしろおかしく茶化します。
「彼は、かなり重度のマザコンでねえ・・・」
だとか
「彼は、独身だったんだけど、それは・・・・・・・・、嫌な奴だよねえ」
だとか
「トーマスとタケシ」
と、自分と比べて話したりだとか・・・
それで、オチは、しっかりとつけて、
<今日のひとこと>
みたいな格言を、かならず持たせてくれます。
(そこが好きなんだなあ~)
今日は・・・
トーマス・リプトンがあれほどまでに成功した理由。
「お客様を喜ばせる」
を徹底してやったという事。
その天才的なヒラメキ・アイデアがあったという事。
突拍子ない秘訣ではない、
ごくシンプルな秘訣。
磯淵先生も、それを自然にできる方なのだと思う。
セミナーに来た、多くのお客様全員に、
自ら紅茶を注いでまわる。
「おかわりいる?」「もっと飲む?」
何度も注ぎまわる。
「せっかくだから、みんなで写真撮ろうよ」
「みんな入って~」
と、ファンサービスもしっかり。
ちょっとした雑談にも、常に笑いが散りばめられ、
笑いが絶えない。
みんなが喜んで、楽しんで、帰る。
トーマスとタケシ・・・共通点はここに。
「お客さんが喜んで、なんぼでしょ」
そういえば、そんなことも以前おっしゃっていたなあと思いだしました。
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今日は、特別に茶葉の入ったサシェのプレゼントがありました。
茶葉には、においの吸着性に優れるという特性があるので、
それを活かしたサシェ。
マザーリーフ銀座の店長さんと。
コレ、撮ってくださったのは、磯淵先生(^.^)
「僕はね〜写真撮るの上手いよ〜」
はい、ありがとうございました😊
また今年中には、かならず来たいと思います。