椹野道流のエッセイ。

自分が若かった頃、祖母と一緒にロンドン珍道中(?)したときのドタバタを文書化した内容。

 

まもなくロンドンへ行くので、旅の気分を高揚させる本を読みたいなと思ってこちらを選びました。

 

旅費は全額負担してもらっていて超豪華。

その代わり、おばあちゃんはえらい厳しいわ、わがままだわ、頑固だわ。

 

文章にはあまり書いていませんが、おそらくすごく大変だったろうし、著者も怒りながら世話をしていたんだと思います。。

ですから、旅行の後は祖母と会うこともなかったし旅行なんてこれが最初で最後だったと。

そんな旅だったけど、祖母が旅立った今、そして著者も大人になった今思うと、あのたびは楽しかったと思い返しながら綴っています。

 

著者の素直で優しいところが見受けられるのがほほえましい。

でも私個人的には林真理子的な毒の入ったほうが好きなので、

「祖母が我儘言ったときは殺してやろうかと思いました」

くらい書いてくれるとグッとくるんですけど。

そういう意味でこの本はまるっと平和な感じが物足りなさを感じました。

 

ロンドン滞在中のホテルのバトラーが優秀すぎて、これはホテルの名前は出せないわと思いますが、文章中のヒントからするとザサボイでしょうか。

ここまでバトラーを使い倒せばコスパいいわ、と思いました。

私なんてまだまだだった。

 

話は少しずれますが、日本の武士(オッサン)ってどうしてこう気遣いがないんだろう、

って思うことが多々あって。

 

いや、昔からなんですけど。

会社に出勤するようになって人間と接することが多くなったので。

 

なんで、すぐ後ろに人間がいるのに、ドアを次の人のために開けておこうとしないんですかね。

なんで人間が後ろにいるのにエレベーターで我先に降りようとするのかね。

 

レディーファーストしてくれとは言ってません。

人間同士、思いやりや気遣いしながら生きていこうやって言ってるだけだ。

余裕がないんだよね、日本のオッサンには。

 

とうことで、紳士の国イギリスに行くのが楽しみです。