○○○の悲劇(12)
○田「・・・メス。」
聞き覚えのあるセリフで手術開始。
心電図の無機質な音。
静寂の中で医療器具の音だけが響く。
ぬお!(,,゚Д゚)
今メスが体に達した。
痛みはないが、しっかりと感覚がわかる。
なんという違和感!
例えるなら、素肌にボールペンでひたすら字を書いている感触。
決して気持ちいい物ではない。
激しい緊張と不安。
スタッフ「ちょっといいですか?」
突然、オレの前にいた助手とおぼしきスタッフが口を開いた。
マスクで顔は良くわからないが、声は女性のようだ。
何か表のような物を差し出す。
スタッフ「有線、何聞きます?(゚ー゚*)」
へ?
今、有線って聞こえたよ?
え?え?
スタッフ「ご希望なら、手術が終わるまで有線放送を流せますよ♪(゚ー゚*)」
えぇ!?マジで!? ( ;゚д゚)
そんな話聞いた事ないよ!(゚д゚;)
これも患者の不安を和らげるためのサービスなのか!?
音楽で気がまぎれるのはありがたいが、チャンネルを選んでいる余裕はない。
オレ 「じゃあ、おまかせします・・・。」
スタッフ「はい♪わかりました(*゚ー゚)」
どこかで聞いたような声だったが、今は手術に集中しなければ。
ヒーリングミュージックでもかけてくれるだろう。
『アーイアイ♪アーイアイ♪おさぁーるさぁーんだよぉー♪』
・・・ねぇ、何でアイアイ?
おかしいでしょ?
なんで緊迫したこの状況でアイアイなの?
何でみんな突っ込まないの?
オレ 「あの、すみません・・。」
スタッフ「はい?何でしょう?♪(゚ー゚*)」
オレ「アイアイはちょっと・・・。」
スタッフ「??(゚ー゚*)」
ダメだ・・。
こいつぜんぜんわかってないよ(;´∀`)
すると○田が助け舟を出した。
○田「木戸くん、ちょっと違うチャンネルにしてくれる?」
木戸ちゃんかい!!(T▽T)
通りで聞いた覚えのある声だと思ったよ。(*゚Д`;)
生まれ持った天然気質がそうさせるのか?
危うく意識が飛びそうになったぜ(滝汗)
木戸ちゃん「はい♪すみませーん♪リクエストチャンネルに変えます♪(゚ー゚*)」
うぅ・・・先が思いやられる・・・_| ̄|○
つづく→第13話
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