○○○の悲劇(14) | 炎の人生劇場

○○○の悲劇(14)

○田「はい、スウェッツさん、終わりましたよ。」


何はともあれ、手術はなんとか終了した。
拭い切れない疑惑は残ったが、素人のオレにそれを確認する術もあるはずない。
今は大イベントの終演を心から喜ぶとしようじゃないか。


何だか寝起きの様な感覚だ。
頭がボーッとしている。
恐らく麻酔の影響だろう。
尻も頭もつながっているのだから。


手術室のドアがゆっくり開く。
オレのかたわらには移動式ベッドが用意された。
下半身が麻酔で動かない以上、帰りは自分で歩くわけにはゆかない。


オレはベッドへ移されるため、仰向けに向き直った。
現在、下半身は素っ裸状態
それを隠すは布一枚
ベッドへの移行時には細心の作業が必要とされる。


オレを持ち上げるのは、看護婦総勢5名。
いずれも屈強な風貌の彼女たちが医局より選抜された。

今回のV.I.P.は、若干17歳のか弱い高校生だ。
しかも麻酔による意識の低下が懸念される。
ベッドへの搬入は、迅速かつ正確さが求められる非常に高難度のミッションだ。


5名の戦士たちは、慎重に任務対象を持ち上げる。
さながらパワーショベルによる鋼材の運搬の様相を呈してきた。
額に血管の浮く5人娘。
5基のコマツフォークリフトは、小刻みに揺れを起こしながらも赤面する鋼材を今、合流地点へとおろす・・・

と、その時!





布、取れました。




敢えてソコには目もくれない娘たち。
空中で涙を流す17歳。






母「あ!スウェッツ!見えとるよ!?アンタ見えとるよ!!」


そしてナゼかドア付近に待機していた、
手を叩いてはしゃぐ林家パー子。



まさかこんなサプライズが待っていようとは。 _| ̄|○





~病室~



中年看護婦「まだ麻酔が効いてますから、しばらく頭を動かさないでください。」


最後のビッグなオチに半泣きで病室へと帰還したオレに、中年は優しい表情で言った。
浣腸の時とは大違いである。


それに比べて・・・







母親「ね、どうやった!?痛かった!?
アンタよく人にオシリ見せられるね、ははは。」



誰か何とかしてくれ。泣



実の息子が手術という苦難を乗り越えたというのに、
よく人に尻を見せられるね?だと?

オレは男色男爵か!ヽ(`Д´)ノ



うぅ・・・
病人に対してのフォローってもんがわかってんのかよ?(泣)



こうしてオレの戦いは悲惨な幕を閉じたのだった・・・。 ・゚・(PД`q)・゚・



おわり




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