70年代後半の2トーン・ムーヴメントの中心バンドだったスペシャルズのシングル集です。所有のレコは91年にリリースされたUKオリジナル盤で、CDも全く同じ内容です。オープニング・ナンバーの大ヒット曲“Gangsters”は当時出た国内アナログ盤には入っていましたが、もともと英国での1stアルバムには未収でした。その他“Rat Race”、“Ghost Town”、“Guns Of Navarone”などオリジナル・アルバム未収のここにしか入っていないヒット曲/重要曲がたくさん入っているので、スペシャルズとしてのオリジナル・アルバム2枚とこれでほぼコンプリートとなりやす。全16曲中、最後の4曲はリーダーだったジェリー・ダマーズがバンド分裂後に結成したスペシャルA.K.A.の音源で、そのうちの1曲である“ネルソン・マンデラ”は当時、FMでけっこう耳にしたことがあるような気がします。ネルソン・マンデラは反アパルトヘイト運動で30年近く収監されたあとに、南アフリカの大統領に就任した黒人活動家です。この曲がリリースされた当時はまだ獄中だったため、白人と黒人の混成バンドだったスペシャルズ~スペシャルA.K.A.にとっては当然見逃すことのできない状況だったわけで、歌詞は“マンデラを釈放せよ!”の連呼になっています。

 

そういえばスミスのジョニー・マーの自伝に書いてあったことを思い出しました。ジョニーはこういう感じのことをいうてはりました―「僕の世代のミュージシャンたちは、みんなインタビューや音楽で政治的な主張をするのが当たり前だったし、反サッチャーになるのは必然だったんだ」たしかにそうだったな~と思いましたね。今ではここ日本なんかでは「政治と音楽は切り離すべき」とか「音楽に政治をもち込むな」といった、たわけた意見をよく耳にするんですが、そもそもポップスやロックの成り立ちを知っていれば、うちらオッサンにとってはヘンテコな主張に聞こえてしまいます。故キヨシロウが原発をテーマに歌ったことは、ごく自然な行動だったし、キヨシロウらしいな~と当時は納得したもんです。おわり