当時エレクトラ・レコード英国支社の運営を任されていたジョー・ボイドのプロデューサーとしての初仕事がこのコンピレーション盤です。入手したのは日本で81年にリリースされたおなじみ青春秘蔵盤!当時マンフレッド・マン脱退前後のポール・ジョーンズの協力で、ラヴィン・スプーンフルとポール・バターフィールド・ブルース・バンドの二大柱にアル・クーパー、トム・ラッシュ、そして唯一の英国勢エリック・クラプトン&ザ・パワーハウスを加えて制作されたホワイト・ブルース集です。ジャケがラヴィン・スプーンフルになっているのは、たぶんこの時点では”魔法を信じるかい?”の大ヒットで一番有名だったからっちゅう商業的な理由だと思います。裏ジャケはバターフィールド・ブルース・バンドです。おそらくほぼ全てがこれでしか聞けない貴重なトラックばかりなんですが、特にクラプトン&ザ・パワーハウスの3曲(うち1曲はインスト)のメンツが大変なことになっていて、ギターにクラプトン、ヴォーカルにスティーヴ・ウィンウッド、ベースにジャック・ブルース、ブルース・ハープにポール・ジョーンズ、ピアノにベン・パーマー、そしてドラムに当時ウィンウッドがまだ在籍中だったスペンサー・デイヴィス・グループからピート・ヨークが参加しています。ちなみに最初はつい最近亡くなったジンジャー・ベイカーの予定だったのが、何かの理由でつかまらなくてヨークになったそうです。3曲のうち1曲が”Crossroads”からもわかるとおり、ここでのセッションがきっかけとなってクリーム結成となったのは間違いないっすね。しかもブラインド・フェイスではウィンウッドも加わりますから、このレコードのためにメンバーを選んだジョー・ボイドとポール・ジョーンズは、クリームとブラインド・フェイスの生みの親ともいえるわけです。そんなわけでこれは英米ロックの歴史を動かした偉大な1枚っちゅうことです。ちなみにちょうど40年後の2006年にジョー・ボイドが著書『ホワイト・バイシクル』とともにリリースした同名のCDも、1曲目がここに収録の”Crossroads”でした。ジョーにとっては「初プロデュースからの30周年には間に合わなかったけど、50周年だと自分が生きているかどうかわからないから40周年じゃ!」と奮起一番腰を上げたのかもしれませんね。おわり
