神のみヒロイン感想その2 青山美生 | 王様の耳は……

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暇なときに適当なテーマで書きます。
ただそれだけ。
間違って読んでしまっても、井戸に何か叫んでるよとでも思って
軽く流してくださいな。

住まいは貧乏、心は金持ち、青山美生。

全ヒロイン中最見栄っ張り。 イミテーション的な何か。


二人目のヒロインは、お金持ちのお嬢様美生。

こちらもオーソドックスにお嬢様落としかと思いきや、実は父親は亡くなっており、その父の会社も人手に渡り母親とボロアパートの貧乏二人暮らしという境遇のややひねった設定。

これを読んだ時はひねるのは早いのではないかななんて思ったが、このキャラは実は先行した読み切りに本当の金持として登場していたとのことで、それでかと後々思った。

(この読み切りの存在を神のみを読み始めて結構経った時に知ったので、神のみのガイドブックに掲載されていたのを読んだのが初めてだった。)


設定を多少ひねっているとは言え、この美生という少女の性格はわかりやすく見栄っ張りの元お嬢様。

しかし桂馬をムチで追い掛け回したりと無邪気な面もあり、その点はなかなか可愛げもあった。

まあ結局偽り続けることの虚しさを桂馬が伝えて落とすのだろうなと思い、大まかにはそんな展開だったのだが、そこには美生自身の見栄というよりかは、父親の教えを守ることにより父親の死を受け入れたくないという気持ちが心の奥にあるという展開は予想を超えていて良かったね。

そして、桂馬に対して顔を赤らめて「お前が来てからパパがどんどん小さくなっちゃうよう…」という美生の父親の死を受け入れない心と桂馬への恋心がせめぎあっている感じにキュンと来た。


この話、実はアニメの方が気に入っている。

終盤のダンスパーティー会場で桂馬に踊りの稽古を付けているところからの桂馬との会話と父親の回想の流れが映像・音楽共にどれも良かった。

ただ漫画にあったキスシーンの後に桂馬の胸元で泣いている美生のシーンがアニメになかったのは残念だったな。

アニメと言えば、美生のキャラソン好きだなあ。

「ラスト・ダンス」っていう最後のダンスの練習シーンをモチーフにした曲だけど、すごく良くて買っちゃったよ。


その後美生は、別ヒロインの攻略中で状況がややこしいのだが、外見は美生の幼なじみで中身は桂馬の状態で桂馬が美生に再会することで再登場する。

そこでも美生は「私は庶民になったわけじゃないわよ」と言うのだが、「今は貧乏だから! ママを助けなきゃね。」とも言い、父親から受け継いだ誇りはそのままに貧乏であることを受け入れ母親を助けるためにバイトをしている美生は一つの成長を見せていた。

やがては父親の会社を取り戻すという希望も持ち、この再登場で美生という少女の物語はようやく完結したように思える。

桂馬は攻略後に「父親のことも僕のことも忘れた方がいい」と言ってたけど、美生にとって父親から受け継いだ誇りは何事にも代えられない心の支え。ただそれを言い訳に自分の置かれた境遇に抗うだけだったのを止め、境遇を受け入れた上で誇りも忘れない道を美生は選んだ。「変化」ではなく「進化」を選んだといったところでしょうか。

ここら辺はこの後の各エピソードを考えても、作者の好みとするところなのかもしれない。

ついでにネロにとっても好みの展開なので、この作品にハマったのかも。


余談だが、女神編で歩美が桂馬に「好きって言って」と迫るシーンがあり、この時ネット上で「桂馬はヒロインに『好き』と言ったことがない」なんてのをたまに見かけたが、そういう人って最初から見てないのかね。

桂馬が最初に「好き」と言った攻略ヒロインは実はこの美生なんだよね。

攻略最初の先制パンチとして言っている。

もっと言えばこのシミュレーションとしてバディ(この漫画でのパートナーのこと)のエルシィに言っているが、これはお互いに練習として認知しているのでノーカウントと言えるので、やはり最初は美生。

おそらく、二人目で言っちゃったから攻略内容が被らないようにしたため桂馬はずっと「好き」って言葉を使わなかったのだろうね。

あと、エルシィが攻略ヒロインに対して嫉妬するのもおそらくこの美生だけだろう。

二人目だとまだ試行錯誤の段階で、こういうイレギュラーなことも起こりやすいのかもね。

実際アニメではヒロインの物語がぼやけるという理由でエルシィの嫉妬シーンはカットしたとのこと。

おそらく同じ理由でその後エルシィが攻略ヒロインに嫉妬しないようにしたのだろう。